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富士通CTOが説く「AIエージェントが動かすエンタープライズの将来像」とは

ITmedia エンタープライズ / 2024年9月18日 7時0分

 エンタープライズのAIニーズを支えるコンピューティングについても改めて紹介しておこう。マハジャン氏は図3を示しながら、同社のエンタープライズ向けAIコンピューティング基盤の特徴として「省エネ」「ハイコストパフォーマンス」「オープンアーキテクチャ」の3つを挙げた。量子コンピューティングの研究開発にも注力し、グローバル市場でも存在感を発揮している(図3左下)。

 マハジャン氏は以上のように同社のテクノロジー戦略を紹介した上で、2030年のエンタープライズの世界としてAIエージェントによる製造業でのイノベーションの例について、まず全体像を図4に示し、「2030年にはAIエージェントがエンタープライズの世界で大きな役割を果たしているだろう。狙いは、意思決定のスピードアップと生産性の向上だ。こうした動きが経済に大きなインパクトをもたらすことになる」と述べた。

 図4は、AIがクロスインダストリーを超えて自律的に最適化や調整、判断する世界として、製造業のサプライチェーンにおける利用イメージを描いたものだ。この図4を全体の構図として、同氏は2030年のエンタープライズの世界でどのようなことが起きるのかを、以下のように説明した。

●2030年のエンタープライズの世界とは

 まず、サプライチェーンAIエージェントがSNSなど外部情報から突発的な需要急増の情報をキャッチしたとする(図5)。

 すると、サプライチェーンAIエージェントは需要予測モデルや突発的な需要の変化に基づいて、需要が増加すると判断した(図6)。

 需要が増加すると判断したサプライチェーンAIエージェントは工場や倉庫、運送の各AIエージェントに対して増産に向けた再計画を指示した(図7)。

 指示を受けた工場、倉庫、運送のAIエージェントは増産に向けてそれぞれの間で情報連携を開始した(図8)。

 さらに工場や倉庫、運送のAIエージェントはそれぞれに必要な外部連携先からも情報を取得した(図9)。

 そして、他の工程との連携や収集、分析に基づき、各工程において増産に向けた配置を再設計した(図10)。

 各AIエージェントは再設計したプランをサプライチェーンAIエージェトに複数の提案施策としてフィードバックした(図11)。

 サプライチェーンAIエージェントは複数の施策を分析して増産を判断し、各AIエージェントに増産を指示した(図12)。

 増産の指示を受け、各工程において増産に向けて動き出した(図13)。

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