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ドコモの「パケ詰まり」は解消した? 都心でスマホ4社の速度とエリアを徹底検証【2024年3月編】

ITmedia Mobile / 2024年4月8日 11時22分

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2020年代は高速な5Gサービスも広がる一方、仕事からプライベートまで高速データ通信の需要が大きく伸びている

 スマホの契約見直しや新規契約の際、一番通信が快適なのはどのサービスなのかは重要なポイントだ。この数年は高速な5Gサービスが広がる一方で、コロナ禍の影響もあり仕事ではテレワークやビデオ会議、個人でもネット動画視聴やコード決済などの、高速かつ快適なデータ通信を求めるサービスの利用が急激に増加している。

 これにより、街に人流が戻った2022年後半からは特に都心部の混雑スポットなどで、「パケ詰まり」とも呼ばれる通信のつながりにくさが話題になった。特にSNSなどでも不満の声が見られたドコモに関しては10月に300億円の先行投資を発表し、2024年2月の段階では設備増強により通信品質が改善されたとした。

 そこでこの記事では、2024年3月末に携帯電話会社4社、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク、楽天モバイルについて、都心部の混雑スポットでのスピードテストと、山手線を中心とした移動中の接続テストを実施した。2023年夏にも同様のテストを実施した「なぜパケ詰まりが起こるのか」の結果とも比較している。

 また、記事の後半部分では各テストとともに、各社のネットワークの2024年3月末までの変化と、これからのネットワーク改善施策についてもまとめている。それではまず、スピードテストの結果から見ていこう。

●ビジネス街の通信速度はおおむね改善 だが5Gの穴が足を引っ張る

 スピードテストは各混雑スポットにてSpeedtest.netを用いて計測している。表の青背景は下り100Mbps以上、赤背景は下り20Mbps以下の場合につけている。実際は10Mbps前後で通信できればだいたいの用途で問題なく利用できるのだが、混雑エリアでは周囲の利用者の状況により通信が安定しないことも多い。このため、20Mbpsとやや厳しめの判定にしている。

 まずは、東京で最も通信が混雑するスポットの1つ“昼12時台の大手町”と、銀座、新橋のテスト結果だ。見て違和感のある大手町のドコモの結果だが、こちらの理由についても解説する。

 昼12時台の大手町は、昔から多くのビジネスマンが一斉にデータ通信を利用し混雑するスポットだ。各社とも高速な5Gなどを整備してようやく快適な通信環境を確保できる。今回のテストでは楽天モバイルの5Gに余裕が見られるものの、今後利用者が増えれば例外なく設備の増強が必要だろう。

 ドコモの通信速度が極端に遅い理由の1つとして、2024年の3月時点でも大手町周辺エリアの多くが5G未整備という状況がある。エリアマップを見ると5月末までには程度改善されるようだが、8月末の予定でもテスト地点の大手町駅前交差点付近に関しては5Gの整備予定がない。基地局の設置場所の確保といった事情もあるのだろうが、通信需要の多い場所柄もあって気になるところだ。なお、テスト地点から西側に200mほど移動すると5Gエリアに入り、下り52.9Mbps、上り0.8Mbpsという結果になった。

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