「AQUOS R9」が進化したポイントと“proなし”の理由 シャープが考えるハイエンドスマホの売り方
ITmedia Mobile / 2024年5月9日 16時1分
この留守番電話は通信キャリアが提供している留守番電話サービスではなく、端末内に備わる簡易的な伝言メモのような機能だという。AQUOS R9では電話を受けたり、大手通信キャリアの留守番電話サービスセンサーへ接続したりせずに、電話をかけてきた相手の発話内容が要約される。
なお、留守番電話の内容要約はプロセッサにオンデバイスの生成AIをサポートする「Snapdragon 7+ Gen 3」を採用したからこそ実現した機能で、もっといえば同プロセッサが対応する大規模言語モデル(LLM)の「Llama 2」によって成り立つ。処理は「端末内で完結できる」(通信事業本部 パーソナル通信事業部 事業部長の中江優晃氏)ため、プライバシーに配慮された仕様となっている。
一方で、中江氏は「発表時点でお約束はできない」としつつも、「お客さまにとって価値があれば、生成AIを用いた機能の拡充はあり得る」との考えを示しており、「まったく進化しない、という意味ではない」と補足した。
●カメラは光学式手ブレ補正に対応、被写体の追尾もスマートに
カメラ機能も拡張し、AQUOS R9では光学式手ブレ補正に対応した。また、被写体が柱などの障害物に隠れてしまっても、AIが被写体の動きを予測して追尾することも可能になった。
他にも、スマートフォンAQUOSとして初めて「ナイト動画」を撮影できるようになり、暗所でも明るく撮影できるようになったことに加え、背景のぼかし具合を調整して、被写体を強調した映画さながらの「シネマティック動画」も撮影可能になった。
これらの撮影体験を支えるアウトカメラは、標準カメラと広角カメラで構成される。どちらも有効約5030万画素だが、標準カメラはF1.9で画角が84度のレンズ、広角カメラはF2.2で画角が122度のレンズを採用する。インカメラは、有効約5030万画素でF値が2.2、画角が84度のレンズを搭載。ライカが監修しているが、イメージセンサーのサイズは「AQUOS R8」「AQUOS sense7」と同じ1/1.55型で、レンズは「Hektor(ヘクトール)」を採用している。
ゲーミング関連機能も強化し、スマートフォンAQUOSとして初めて「ベイパーチャンバー」を採用した。長時間の動画撮影やプロセッサに負荷のかかる作業をする際、安定したパフォーマンスを期待できる。「いつでも心地よいパフォーマンスで、心弾む映像体験を届ける」(篠宮氏)ことを目指した。
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