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「ポケモンGO」仙台イベントでスマホの通信は快適だった? 1キャリアだけ極端に速度が出なかったワケ

ITmedia Mobile / 2024年6月8日 10時5分

 4キャリアの回線で実際にゲームもプレイしてみた。ドコモ、au、ソフトバンクの回線は、ポケモンの捕獲やレイドバトルなど、問題なくプレイできた。一方、楽天モバイルの回線は、ポケモンの捕獲はほぼ問題なく快適だったが、レイドバトルや画面が切り替わる際に、時折遅延があった。下り1Mbps前後、上り0Mbps台の割には頑張っていた方だが、やはり3キャリアに比べると実体験の面でも差が出た。

●なぜ楽天モバイルだけ速度が出なかったのか

 3キャリアと楽天モバイルで、なぜここまで差が出てしまったのか。答えは明白だ。楽天モバイルのみ、移動基地局車を配備していなかったからだ。移動基地局車は、コミケやフェス、花火大会など、人が多く集まる場所に配備してネットワークの混雑を解消するために稼働しているが、楽天モバイルのみ、その対策ができていなかった。

 なぜこのような事態になったのか。楽天モバイルは、GO FESTの対策を想定していなかったのか? 同社に聞いたところ、意外な回答が返ってきた。

 まず前提として、楽天モバイルは各イベントでは、以下の対策を実施している。

 「当社は各イベント会場の状況に応じて、移動基地局(移動無線車)を設置して、つながりやすい環境を整備しています。移動基地局を設置する際は、イベント当日に向けて、例年の来場者数や電波状況をもとに、ネットワーク混雑状況を分析し、設置するロケーションや台数を決定しています」

 しかし楽天モバイルのみ、移動基地局車を配備できなかった。その理由について、同社は以下の通り回答した。

 「本イベントにおいても、移動基地局車の配備が必要と社内で判断をし、イベント主催者側にご相談しておりましたが、配備については実現ができませんでした。そのため、大人数が同時にアクセスすることを想定し、既存基地局のパラメータ調整(一時的に電波照射強度や範囲を変更)を行っております」

 楽天モバイルとしては、GO FESTのイベント自体は認識しており、対策することを想定していたのだが、何らかの事情によって移動基地局車を配備できなかったようだ。イベント主催者側はNainticだが、Nianticとの交渉がうまく進まなかったのだろう。

 移動基地局車を配備できる会場のキャパシティーの問題もあったのかもしれないが、楽天モバイルも、今や契約数が680万を超えるキャリアに成長しており、メイン回線として使っている人も多いだろう。より多くのユーザーが快適にイベントを楽しめるよう、対策を進めてほしいところだ。

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