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楽天三木谷氏が語る「AI」×「モバイル」の未来像 「楽天モバイルAIアシスタント2.0」も展開予定

ITmedia Mobile / 2024年8月2日 9時3分

 「国内でほとんどの方が楽天IDを持っていて、楽天グループの何らかのサービスを使っている。5000万人弱の方が楽天グループのWebサイトやアプリにアクセスし、そのデータがどんどんたまっていく。ほとんど通貨に近い楽天スーパーポイントは7000億円近く発行され、もしかしたら今年(2024年)はそれを超える。グループのサービスも70以上。世界では18億人の人が楽天IDを持っている」

 こうした「GoogleやMeta、Amazonなど世界のハイパースケーラー企業でも持っていない」幅広くて深いデータにモバイルが加わった。モバイル事業に参入したことによって、「現在750万人弱の楽天モバイルのユーザーさんがいるが、その方々の行動データが、個人情報保護に抵触しないような形でわれわれのデータベースの中に入ってきて、皆さんのサービスにAIを通して使えるようになっていく」とメリットを説明した。

 楽天には2つのAI戦略があるという。1つはOpenAIをはじめとする生成AIやLLMの外部企業とのパートナーシップ。もう1つは独自のLLM開発だ。三木谷氏が紹介したLLM「Rakuten AI-7B」は「小ぶりのAI」だが、日本語の処理における評価が高く、「世界のトップクラスにある」と自信を見せる。

 第2ステップとなるAI活用。三木谷氏は参考例として、楽天グループ社内でのAI活用を紹介した。楽天では、具体的な目標を設定してAIを活用しているという。その目標が、マーケティング効率20%アップ、オペレーション効率20%アップ、取引先企業のオペレーション効率20%アップという「トリプル20」だ。

 そして3つ目のステップ、どうやってサービスを外部に提供していくかは、各サービスの戦略共有会やキーノート後のAIセッションなどで詳しく紹介するとしたが、「今までの店舗運営やサービス運営、それ以外の事業でも、ビジネスのやり方は根本的に変わっていく」とAIの効果を強調した。

●「楽天グループの全てを包含したコンシェルジュ」を開発

 間もなく導入されるAIサービスとして、「楽天グループの全てを包含したコンシェルジュ」のデモビデオが紹介された。

 ユーザーがタルトの画像を示し、AIアシスタントに「これを作りたいので材料教えてください」と音声で入力すると、AIアシスタントは「おいしそうなレモンタルトですね」と受けて、小麦粉200g、バター100gなど材料を回答。それを受けてユーザーが「タルトに合う小麦粉を教えてください」と質問すると、AIアシスタントは適した小麦粉を説明し、楽天市場で購入できる小麦粉を表示した。さらにユーザーが「500円以内がいいな」と指示すると、条件に合った500円以下の商品を表示した。

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