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夏フェス「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024」でモバイル通信は快適だったのか auの取り組みを聞く

ITmedia Mobile / 2024年8月11日 11時56分

 2023年は、入場ゲート周辺に急きょStarlinkを設置するといった変更もあったが、そうした課題を踏まえて、2024年は人流が多くなるエリアにあらかじめStarlinkを配備するなど対策も実施しており、回数を重ねたことでノウハウもたまり、さらに通信環境の改善が進んだようだ。

 運営チーフは「Starlink導入のコストは決して安くない」と率直に話す。ただ、その効果は歴然で、「費用対効果は十分すぎるほどある」というのがROCK IN JAPAN FESTIVAL全体の評価だという。

●KDDIの協力なしではイベントが成り立たない

 携帯キャリアが持ち込む基地局車や既存基地局はイベント運営側にコストがかからないため、それで対処しようと考えてしまいがちだ。しかし、通信環境の悪化はイベントにとって「致命傷になりかねない」と運営チーフ。そうした問題にStarlinkは十分に応えているという。

 2019年以来の復活となる「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024 in HITACHINAKA」が、9月に国営ひたち海浜公園で開催されるが、これもKDDIが特別協賛としてStarlinkを含めたネットワーク対策を行う。

 国営ひたち海浜公園にはインフラシェアリングの携帯基地局が新規で設置されるなど通信環境は改善されているものの、ライブが行われるエリアの通信環境はそれほどよくはないとのことで、ここでもStarlinkの導入などを行う予定だという。

 現時点で、KDDIのStarlink以外のソリューションも検討はしているものの、トータルでは「一歩及ばない」というのが運営側の判断だという。

 「KDDI(のStarlink)なしではもうイベントが成り立たない、ズブズブの関係になってしまいました」と運営チーフは笑うが、それほどまでの威力を発揮したのが、Starlinkを含めたKDDIのネットワーク対策ということだった。

●4キャリア+Starlinkでスピードテストを実施

 KDDI側の対策としては、会場周辺の既存基地局を5G(NR)化。さらに会期中は基地局車を3台導入して通信環境の改善を図った。こちらもNR化したことで通信容量が前年比で1.6倍となった。さらに1台にはMassive MIMOを導入することで、従来よりも安定した通信を目指した。

 これに加えて、Starlink導入も考慮したエリア設計をして、混雑エリアのトラフィックをStarlinkに逃せたことで、基地局のトラフィック増を緩和できたという。同社はミリ波アンテナを搭載した基地局車も投入したが、Massive MIMOアンテナの効果を測定して、効果が高いと判断すれば今後はミリ波ではなくMassive MIMOアンテナに置き換える(排他のため)考え。

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