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Xiaomiが“スマホじゃない”31製品を一挙投入するワケ 「ブランドの入口」になり「自社ストア開設」への布石にも

ITmedia Mobile / 2024年8月31日 6時5分

 雑貨系の商品にもその価格設定は踏襲されている。同社が初めて日本で投入する「Xiaomi毛玉リムーバー」は、わずか1480円。アルミフレームを採用したスーツケースも、20インチなら1万6800円と手ごろだ。先に発表されていたジェルペンは赤の10本パックが580円。ボリュームディスカウントではあるが、1本あたりの単価は58円と安い。しかもインクがギッシリ詰まっており、通常の製品より4倍長く使えることを売りにしている。

●IT機器から雑貨まで取りそろえるXiaomi、ブランド浸透にも寄与

 日本ではいわゆるスマホメーカーという見方をされていたXiaomiだが、これは同社の一面でしかない。確かに売り上げを占める割合はスマホが高いものの、欧州やアジアなどの海外ではIoT製品や雑貨などまで幅広く手掛けるメーカーとして有名だ。こうした製品群を自社ストアで展開し、ブランド化していくのがXiaomiの戦略だ。IoT製品であれば、それを制御するスマホとのシナジー効果も期待できる。

 一方で、スーツケースやバッグ、ボールペンなどの雑貨ともいえる製品は、当然ながらスマホやタブレットとは一切連携しない。Wi-FiやBluetoothはおろか、バッテリーも内蔵していない。デザインのテイストは一部共通しているものの、スマホとは関係性は薄い。むしろないといってもいいほどだ。では、なぜXiaomiはこうした製品を展開しているのか。

 Xiaomi Japanのプロダクトプランニング本部長を務める安達晃彦氏は、「本国(中国)だと、ドライヤーや鼻毛カッターなどまであり、製品がグラデーションでそろう。こんなのがあったらいいんじゃない? という声も聞いて出している」と話す。「せっかく店舗に来たのに手ぶらで帰りたくないという人でも、数千円ぐらいのものなら取りあえず買ってみようという気になり、少しずつ(Xiaomiブランドが)浸透していく」(同)。

 確かに、メディアなどで初めてXiaomiを知り、店舗に来てみたユーザーがいきなり数万円、時には20万円に迫るスマホを買うシチュエーションは想像しづらい。そこに数千円程度で気軽に買える製品があれば、心理的なハードルを下げる効果がある。品質がよく、利便性が高ければ、次はスマホを買ってみてもいいのではと思えるかもしれない。Xiaomiブランドを知るための入口として、これらの製品が機能するというわけだ。

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