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ソニーが「Xperia 5」新機種を見送った理由 小型スマホは終焉を迎えるのか

ITmedia Mobile / 2024年9月10日 19時32分

 こう聞くと、Xperia 1 VIの販売好調が起因して、今期、Xperia 5 Vに続く新モデルが出ないことになったのか? と思うところだが、水野氏は「Xperia 1 VIを含む他のモデルの販売状況を見て判断したわけではなく、お客さまのニーズの変化を踏まえ、ソニーとしてどのような商品、ラインアップをお客さまに提案していくかを検討する中で決めた。この決定は日本だけでなく、販売対象となる全ての国に適用する」と説明する。

 では、Xperia 5シリーズは終わりを迎えるのか? この点について、湯原氏は「来期以降の方針については現時点ではお答えできない」と回答するにとどめ、直接的に言及することはなかった。

 ただ、コンパクトなボディーで握りやすいスマートフォンや、全体的にボディーサイズが小さく持ちやすいスマートフォンは年々減少傾向にある。

 横幅71.5mmの「iPhone 13 mini」は既にAppleのラインアップから姿を消している。2024年9月現在も入手できる横幅67.3mmの「iPhone SE(第3世代)」(Apple Store価格は6~8万円台)はプロセッサがiPhone 14やiPhone 13シリーズと同じ「A15 Bionic」であることや、Lightning端子を採用していること、アウトカメラが1つしかないことなどから、最新のコンパクトスマートフォンとはいえない。

 Androidのスマートフォンにおいても、小型・コンパクトモデルの選択肢は狭まっている。横幅が約69mmで石ころのようなフォルムを採用したミッドハイモデルの「BALMUDA Phone(バルミューダフォン)」は9月30日で販売終了。横幅がXperia 5 Vに近い「Zenfone 10」も選択肢の候補だったが、ほどんどの販路で終売となっており、市場全体で「小型スマホがディスコンとなった」感は否めない。

 Xperia 5シリーズは縦に長いため、他社製品より小型といえるほどではないかもしれないが、Xperia 1シリーズよりはディスプレイサイズが小さく、Xperia 5 Vにおいても握りやすさは健在だ。「Xperiaの過去モデルの販売状況を踏まえると、小型(コンパクト)端末に対する一定のニーズがあるが、ディスプレイのサイズが大きい端末を求める方の方が増えている」(湯原氏)という。

 「Xperia 1シリーズで大画面へのニーズをカバーできる率が向上していること、お客さまの購入タイミングが新商品発売時によらなくなっていることを踏まえ、Xperia 1シリーズとしてはXperia 1 VI、5シリーズとしてはXperia 5 V、10シリーズとしてはXperia 10 VIで、「お客さまのニーズをカバーできると判断した」(湯原氏)そうだ。

 「Xperia 5シリーズの購入を検討した結果、購入しなかった人を含む調査データなどを見ると、要因に価格を挙げる方が年々増加していることが分かった。商品の価格が年々上がってきている中で、当初、われわれが5シリーズで狙ってた、最先端のスペックでありながらも、コンパクトで手頃なXperiaを求める方の位置と、実際の価格ラインが合わなくなってきたことも含めて、ラインアップを総合的に判断している」と水野氏は補足した。

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