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ソフトバンクもY!mobile/LINEMOの料金改定で“30G競争”が激化 楽天モバイルやMVNOも対抗必至か

ITmedia Mobile / 2024年10月28日 20時48分

 そこでソフトバンクは、LINEMOベストプランVの料金も改定し、2970円のままデータ容量を30GBに引き上げる。これに伴い、LINEMOベストプランVは再びデータ容量の上限がフラットなプランに戻る格好だ。ただし、11月時点では料金プランそのものを改定するのではなく、あくまで料金プラン改定までのキャンペーンという位置付け。現状実施されているキャンペーンの終了期間をそのまま延長する形になる。

 実質的には、ほぼ料金プランを改定したのと同じだが、新規契約と同月中に20GBを超えた際の日割りになる計算には正価である3960円が使われるため、LINEMOベストプランVの料金体系が残されていることが分かる。料金システムなどを刷新するための“つなぎ”に近いキャンペーンといえる。こうした点からも、このキャンペーンがahamoやUQ mobileの30GB化に対抗するため、急きょ実施されたことがうかがえる。

 とはいえ、セット割引や期間限定割引でようやく他社と横並びになるY!mobileに対し、LINEMOはシンプルに1人で契約しても料金は2970円になる。国際ローミングなどの条件に違いはあるが、基本的には30GBプランになったahamoと料金は同額で競争力は高まった。それでも、料金改定ではあくまで横並びになったにすぎない。UQ mobileのようにデータ容量をahamoより3GB増やしたり、音声通話定額の時間が10分と長かったりといった差別化の工夫がない点は少々残念だ。

●“ahamoショック第2波”で激化する中容量帯、楽天モバイルやMVNOへの影響も必至

 ahamoが率先して30GB化にかじを切った背景には、ユーザーのデータ使用量が年々増え続けていることがある。他社も、おおむね事情は同じだ。ドコモの場合、2022年度から2023年度で約2割トラフィックが増加しており、2024年度はその傾向に拍車が掛かっているという。ドコモの代表取締役社長、前田義晃氏は機関投資家向けの説明会で、8月時点で既に2割弱の増加量になっていることを明かしている。

 ソフトバンクも、LINEMOベストプラン/ベストプランVを導入した際に、トラフィックの増加に対応する狙いを語っていた。旧料金プランのミニプラン加入者は、2024年4月時点で34%が3GBを超過しており、これが料金プラン改定のきっかけになっている。また、Y!mobileもシンプル2導入時に、2023年度のデータ利用量が20年度比で2倍程度に増加しているデータを公開している。

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