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ドンキの格安SIM「マジモバ」誕生の舞台裏 3GB・770円でも収益性は問題なし、レジに並んでいる人に声かけ営業も

ITmedia Mobile / 2024年11月15日 6時5分

 PPIHの吉田(直樹)社長に再提案した際には、興味を持っていただけました。「そもそも、エックスモバイルって生きていたんだ」という感じ(笑)。格安スマホ業界は買収でなくなったり、再編があったりした中で、エックスモバイルはちゃんとサバイブしているとおっしゃっていただけました。

―― 再提案で採用に至ったのは、MVNOを取り巻く環境が変わったこともあったのでしょうか。

木野氏 あったと思います。10年前だと、そもそも「SIMって何?」というような状況で、格安スマホも今ほど存在感がありませんでした。イメージがわかなかったのかもしれません。この10年で業界も大きく変わりました。

―― 10年前というと創業直後だと思いますが、そこでいきなりドン・キホーテに提案するのはなかなかチャレンジャーですね。当たって砕けろ、のような精神だったのでしょうか。

木野氏 常に砕けるつもりはなかったのですが(笑)。

―― 料金プランは3GBの驚安プランと、中容量が3本立てになっている最驚プランに分かれています。こうなった理由を教えてください。

木野氏 PPIH側からのリクエストとしてあったのは、PPIHが出す以上、業界最安級のプランを用意したいということです。発表会では森谷(健史)常務がかんかんがくがく考えたとおっしゃっていましたが、まさに何度もやり直してあの料金体系になっています。

●ユーザーとコミュニケーションを取りながら要望を反映させることも

―― それにしても、3GBで770円は安いですね。収益性は大丈夫なのでしょうか。

木野氏 もちろん大丈夫です。ギガは少ない(ので同条件で比較できない)ですが、日本通信にはもっと安いプランがあるぐらいですから。楽天モバイルを意識して、そのぐらいの単価にしたいという思いはありました。安くして数を売るのも大事ですからね。ただし、それはやろうと思えばいつでもできることで、うちは高ARPUでしっかり価値を届けたいと考えています。そこで、他のMVNOとの差別化もしていきたい。幻冬舎MOBILEには2万円を超えるコースもありますからね。

―― 2万円超えですか。大手キャリア以上ですね。

木野氏 はい。幻冬舎MOBILEの「見城徹コース」は約2万円ですが、それなりに数も出ています。確かに携帯電話料金が2万円というと高いですが、付加価値が価格に見合っていると思ってくださる方がいるということです。もしくは、これでも安いと思っているかもしれません。

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