ソニーのスマートウォッチ「wena」は終息を迎えるのか その背景と後継機の可能性を考える
ITmedia Mobile / 2024年12月16日 11時46分
初代wena wrist。ディスプレイはなく、LED表示のみでした
ソニーは11月28日、スマートウォッチ「wena 3」シリーズのサポートおよびサービスを2026年2月28日に終了すると発表しました。修理受付が終了する他、wena 3アプリのサポートも終了。新規にダウンロードやインストールなどもできなくなります。利用中のアプリに関しては引き続き使えるようですが、新規にwena 3のセットアップをすることはできません。また、OSアップデートなどのタイミングで利用できなくなる可能性もあるとしています。
これを受けて、SNS上では「新手のソニータイマー」などの意見も見られましたが、wena 3の修理・サポートが2026年2月に終了するというのは、実は2023年6月時点で告知済みでした。
wena 3シリーズは2023年2月に生産を完了しており、2023年6月30日には、「wena3 の修理・モバイルアプリのサポートサービス提供期間は、生産完了(2023年2月)から3年間」と告知されていました。今回、より詳細な情報が出てきたことで、話題が大きくなったと考えられます。ただ、一般的には、生産完了から3年間サポートされれば十分に手厚いサポートではないかと思います。
wena 3は、2020年11月に発売されたスマートウォッチです。これをスマートウォッチと呼ぶかは議論の余地がありますが、ソニー自身はスマートウォッチだとしています。
wenaシリーズは、2015年に自社クラウドファンディング・ECサイト「First Flight」で「wena wrist」としてクラウドファンディングを開始したのがスタートです。2017年12月には、有機ELを搭載した第2世代モデル「wena wrist pro」「wena wrist active」を発表しています。そして2020年11月に第3世代モデルの「wena 3」が発表されました。1世代1~2年で終了となることも多いこの手のとがったガジェットとしては、wenaシリーズは息の長い製品でした。
wena wristのプロジェクトが開始された2015年は、スマートウォッチの黎明(れいめい)期であり、Apple Watchが発売された年(発表自体は2014年)でもありますが、まだまだスマートウォッチの機能とデザインがこなれていなかった時期です。このため、普通の時計にスマートウォッチの機能性を融合させるというコンセプトで、wena wristは誕生しました。
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