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その言葉、“闇バイト”かも スマホ文字入力「Simeji」が警告機能 きっかけはSNSでの声

ITmedia Mobile / 2024年12月24日 10時5分

 投稿の中には「文字入力の段階で注意喚起できないのか、という声もあった他、Simejiのユーザーの中にはありがたいことに、Simejiだったらやってくれそう、というコメントが一言あった」のも実装に踏み切った「きっかけ」になったそうだ。入力した文字に対して注意喚起を行う機能自体は「Simejiで既に実装していた」(古谷氏)ため、「闇バイトの問題を受けて、検索をする段階で(注意喚起を)行えないかと思い、調整した」という。

 入力した文字への注意喚起はバイドゥと函館西高校(北海道函館市)の生徒と共同開発したもので、バイドゥが2024年8月15日に発表した。「目の前のキャンペーンや企画にフォーカスしてしまいがちだったところに、2023年11月、テキストコミュニケーションによって起こりがちな勘違いを防げないか、という問い合わせが生徒から直接あった」(古谷氏)というのが事の発端だ。

 例えば、「きもい」と軽い気持ちで入力した本人とは裏腹に、受け手は文字で感情が読み取れず、重く捉えてしまう。それを防ぐのが、バイドゥと高校生が共同開発した新機能だ。Simejiで「きもい」と入力すると、「誤解を招く恐れがあります」と注意喚起が出る。

 この機能を流用する形で、「注意喚起の対象とする言葉を増やして、注意喚起の文言は変えて出す」(古谷氏)ような改良を行い、10月に実装したのが闇バイト対策の機能というわけだ。「開発チームは明日(大学生逮捕の報道日の翌日)の実装でいいのではないか? という感じでしたが、開発のリソースはかからないし、検索をしている人達がいるのであれば、1分1秒でも早く実装した方がいい」(古谷氏)と考え、早急に動いた。

●入力の邪魔は避け機能改善 コミュニケーションの手助けも目指す

 Simejiの闇バイト対策機能だが、注意喚起の対象となる言葉はどのように選ばれたのだろうか? 古谷氏は「ユーザーの方々からご提案をいただいたのもそうですが、検索側が闇バイトと入力することはないため、どんな言葉で検索されるかを考えた他、闇バイト関連の投稿やコメントに多く含まれる言葉を確認した結果、当初は5つの言葉を選定しました」と話す。

 ただ、誰が闇バイトに関連する言葉を入力したのかまでは、バイドゥ側では把握していない。「バイドゥで把握しているのは、基本的に変換候補の選択回数で、変換候補が正しく表示できているか、ユーザーが入力した言葉に対して、最も優先度の高い候補をバイドゥが提供できているかについては学習しています」(古谷氏)

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