NHKネット配信も受信料が必要に しかも「一度契約したら解約できない」不可解な仕組みに？

　これについて、NHKの説明によれば、表示される「ご利用意向の確認」で「同意して利用する」をクリックすると、契約締結義務が生じるとしています。誤受信防止というよりも、あえて受信をさせて契約につなげようとしているようにも見えるこの仕組み、ワンクリック詐欺と全く同じ考え方なので、「NHKがワンクリック詐欺を行うのか」とまで言われていました。

　とはいえ、ネットカフェから見た場合はどうなのるかなどの問題もありますし、さすがにCookieだけで判断するわけではないのでしょう。利用開始を判断するために最初にメールアドレス等の登録が必要になるのではないかと思いますが、具体的な仕組みについてはまだ公開されていません。

　また、うっかりボタンを押してしまうと契約することになるということなので、今後間違いなく、ボタンを表示させない、あるいはNHKのサイトを表示できないブラウザ拡張なども登場しそうです。

　筆者個人としては、NHKの番組をたまに見ることがありますし、NHKプラスでのネット配信も利用しています。このため、受信料そのものにはそれほど忌避感はないのですが、何が何でも受信料を取ってやろう、一度契約したら解約させまいという仕組みには疑問しかありません。

　そもそも、設置するだけで契約義務が生じるテレビとは違い、ネット配信は利用しなければ支払いの義務は生じません。であれば、サブスクリプションサービスで十分なはずなのですが、「既存の受信料制度を毀損しないため」というよく分からない理由でユーザーに不便を強いるのは、NHK離れを加速させるだけなのではないでしょうか。

　2025年10月に向け、さらに具体的な情報が公開されていくと思いますが、ユーザーが納得する形に落ち着いてくれるよう、期待したいところです。