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「Galaxy S25」シリーズが“Androidを再構築”したといえるワケ GoogleとAI強化も差別化には課題も

ITmedia Mobile / 2025年1月25日 6時5分

 同様のことを、検索やアプリだけで実現するのは難しい。先に挙げたGeminiのアプリ連携とは異なるが、これもAIエージェントの1つの形といえそうだ。このGemini Liveの機能には、Googleが2024年5月に開催したGoogle I/Oで披露した「Project Astra」の技術が採用されている。イベントにビデオメッセージを寄せたGoogle DeepMindのCEO、デミス・ハサビス氏は「われわれがサムスンと提携し、その画期的な機能をGemini Liveにもたらすことに興奮している」と語った。

 これらはどちらかといえばGeminiの機能で、Googleの技術に依存している部分は大きいが、先に挙げたシームレスなアプリ連携では、サムスン電子も開発に関与しているという。Galaxyシリーズに内蔵されるアプリが対象になっているのは、その証拠だ。アプリ連携では、検索結果を「Samsung Notes」アプリに保存したり、Galaxyの標準アプリであるカレンダーに登録できたりと、端末の機能としっかり連携している。

 Google マップやGmailといったGoogleアプリも対象だが、それをサムスン製のアプリと連携できる点はGalaxyならでは。近いタイミングでこの機能が実装されるGoogleのPixelシリーズと、差別化も図れている。この点では、2024年に同様の座組で導入されたかこって検索よりも、サムスン電子の強みを生かすことができるといえそうだ。同機能は今後、他のAndroid端末にも搭載されていくことになるとみられるが、先行搭載以外の面でも差別化を図れる。

 他社との違いを打ち出す点では、サムスン電子が独自に実装した「AIセレクト」も目新しい機能だ。これは、画面内に表示されているコンテンツをAIが読み取り、次に取るべき最適なアクションを提案するというもの。画面上に外国語で書かれたレストランのメニューを表示している場合には「翻訳」や「マップ」が表示された他、ドキュメントデータを開いているときには文章生成ツールが提案された。

 AIセレクトは、どちらかといえばユーザーがやりたいであろうことを先回りして提示する機能で、ユーザーが指示を与えて目的を達成するGeminiとはやや趣が異なるものの、スマホの操作を助ける点は共通している。ここで示したように、Galaxy S25シリーズやOne UI 7に搭載されるGalaxy AIやGeminiは、文章作成や画像生成にとどまらず、ユーザーの行動を支援するものに進化した格好だ。

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