1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

「LUMIX S9」のストックフォト問題は何がいけなかったのか?

ITmedia NEWS / 2024年6月2日 7時20分

 さらにいろんな人のチェックが入り、LUMIX S9に限らず、他のページでもストックフォトとおぼしき写真が使われていることが発覚している。

 確かに、もはやWebサイトやメディアはストックフォトなくして成り立たない。特にメディアは多く使ってる。コラム的な記事だと、イメージカット的に必ず入ってきて、写真のキャプションに「写真はイメージです」と書いてあったりする。

 ストックフォトのサービスは、フォトグラファーが写真を提供し、ユーザーはオンラインで写真を探し、使いたいものがあったらそれを購入する。そしてフォトグラファーには、売れるたびに利用代金の何割かが支払われる仕組みだ。

 現在は、国際的なものから国内のものまで様々なストックフォトサービスがあり、風景や様々なシチュエーションのみならず、有名人の写真まである。例えば、スティーブ・ジョブズの記事に彼の写真を使いたい、でもその著者やメディアは彼の写真を持ってないとする。でもストックフォトサービスへ行けば、多くの写真があり、指定された料金を払えばその写真を使えるのだ。

 とても便利なサービスだけど、今回の問題はその「ストックフォト」の使い方にある。

 カメラやレンズを紹介するページで使われる写真は、一般に「作例」……つまりその製品を使って撮影したものと捉えるのが普通だ。

 カメラやレンズを紹介するページなのだから、観た人がそう思うのは当然で、どんとでかく写真が載せられているにもかかわらず、「実はその写真、そのカメラで撮ったものじゃないんだ」といわれると「え、じゃあなぜそこにおいたん?」となる。なるよね。カメラの紹介ページなんだから、そのカメラで撮った写真をでかく置いてくれよ、となるよね。

 それをやっちゃったのである。しかも、その気になって調べればすぐ分かっちゃうようなストックフォトで。

 確かに、その写真には「LUMIX S9で撮影しました」とは一言も書いてないし、各ページの末尾には他の注釈と一緒に「画像・イラストは、効果を説明するためのイメージです」と書かれていたが、それは免責にはならんだろ、と思う。

 なぜそういうことになったのか、わたしは関係者ではないのでまったく分からないが、少なくとも、Webページを作る時点でLUMIX S9の試作機はあったはず。その気になってフォトグラファーに依頼すれば、その機能・性能を表現してくれる写真を用意してくれたと思う。どういう理由があったのか、それをしなかったわけである。なんともったいない。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください