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デジタル庁、マイナカードの「認証アプリ」公開 オンラインの本人確認にICチップ活用 何が変わる?

ITmedia NEWS / 2024年6月21日 12時21分

 逆に、秘密鍵を使ってサインすれば、公開鍵を持っている人ならこの鍵が合うかどうかを検証でき、このサインが本当にマイナンバーカードを持っている人が行ったものだということを証明する。

 ここで有効性確認というのを行うが、この確認をJ-LIS(地方公共団体情報システム機構)という機関が手掛けている。というのも、公開鍵と秘密鍵が、本当に現時点でも有効なものかどうか確認しなければならないからだ。公開鍵と秘密鍵だけだと、例えば当人が亡くなっていたり、マイナンバーカードの記載事項が変更されていたりしている可能性もあるからだ。

 J-LISがその公開鍵と秘密鍵が現在も有効なものであるということを確認しているというわけだ。

●スマホにマイナンバーカードをタッチするだけ

 今回公開された「デジタル認証アプリ」は、スマートフォン側で、このマイナンバーカードの仕組みを使って、本人であることを認証するという仕組みだ。

 もちろん、これまでのマイナンバーカードを使った認証は可能だったが、民間事業者が別途アプリを開発する負担なくこの機能を利用できるようになる。また、利用証明電子証明書(カードによる認証)については、認証コストの問題があり普及が進んでいなかったが、このアプリにより事業者負担なく利用できるようになるので、そちらについても利用が広まることが期待される。

 利用方法を説明しよう。まず暗証番号を入力し、マイナンバーカードをタッチする。すると、どの情報がやりとりされるかが表示される。先ほど説明した氏名、住所、生年月日、性別の4情報の全部、もしくはいずれかが渡されるか、それとも何も渡されないかが表示される。そして、それでOKなら認証ボタンを押す。

 この認証は、アプリだけではなくAPIとしても提供されるので、今後この仕組みはさまざまなサービスのアプリにも組み込まれる。このAPIは誰でも利用できるというわけではなく、申請と契約が必要だ。

 これにより、スマホにマイナンバーカードをタッチすることで、政府や市役所のサービスを受けたり、金融機関に口座を開設したり、なんらかのアカウントを作成したりする際に、本人であるということを証明することができるようになる。

 本人認証が容易、かつ確実になると、われわれの生活のさまざまな部分で活用できる。従来であれば、マイナンバーカードや免許証など、本人確認書類の画像やコピーといった曖昧なもの(その真正性をどうやって確認するというのだろう?)で行われたり、戸籍抄本や、別途の本人確認書類が必要だったりする手続きも、マイナンバーカードとスマートフォンを使うことで行えるようになる。

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