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電話番号が“汚れている”とは 契約したばかりのスマホに不審な電話がかかってくる理由

ITmedia NEWS / 2024年6月24日 11時11分

 再割り当てによる問題を起こさないためには携帯電話番号が増えることがベストなのだが、電話番号にはどうしても限りがある。総務省はこれまでにも、枯渇が進む携帯電話番号の拡大に向けた対策を進めてきており、1999年には電話番号を10桁から11桁に拡大。2002年にはそれまでの「090」に加え「080」から始まる番号を追加し、2013年には元々PHS向けだった「070」から始まる番号を追加している。

 だがそれでも携帯電話番号の枯渇が見込まれたことから、総務省では固定電話と携帯電話を融合したFMC(Fixed Mobile Convergence)サービス向けに割り当てられているものの、ほぼ使われていない「060」から始まる番号の割り当て検討がなされてきた。ただ2021年の「IoT時代の電気通信番号に関する研究会」の議論では、「020」から始まるデータ通信専用の番号割り当てによって逼迫をカバーできるとされ、060から始まる番号の割り当ては見送られてている。

●本質的な対策は困難、自衛するには

 それゆえ当面新しい番号の割り当てを見込むのは難しいのだが、仮に新しい番号が割り当てられたとしても、電話番号自体の数に限りがある以上、いずれ同様の問題が起きることは明白だ。根本的な解決策がない問題だけに、利用者にはある程度の自衛策も求められるだろう。

 基本的な策としては、知らない電話番号からの着信には不用意に出ず、留守番電話機能を活用することなどが挙げられるのだが、決定的な策が存在する訳ではない。それだけに本質的な対策となるのは、やはりメインで利用する携帯電話の番号は不用意に変えず、長く使い続けることだ。

 現在は番号ポータビリティで、番号を維持したまま他の携帯電話会社に移ることも容易となっている。携帯電話回線の契約や解約がカジュアルにできるようになった昨今ではあるが、少なくともメインで使う電話番号は、可能な限り最初に契約した番号を長く維持することこそが最大の自衛策となるだろう。

 一方で、災害や通信障害などに備えてeSIM用のサブ回線を新規契約したいという人も少なからずいると思う。そうした時の自衛策となるのは、データ通信専用のサービスを契約することだ。なぜならデータ通信専用サービスは仕様上音声通話が一切できないので、不審な電話がかかってくることもないからだ。

 最近では「020」から始まるデータ通信専用の番号が割り当てられるケースも増えているので、そうした意味でもデータ通信専用サービスの方が安心感は高い。もちろん音声通話ができないのは弱点でもあるのだが、「LINE」などでデータ通信を活用した通話機能を使うことにより、緊急通報以外であればある程度の代替は可能だろう。

 繰り返しになるが、電話番号の数が有限である以上、この問題に関する決定的な解決策は存在しない。利用する側も電話番号も貴重な資源と考えて、出来る限り長く使い続けることを肝に銘じておくべきだ。

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