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終わりを迎えた「キャンプブーム」 “あとしまつ”の道は災害対策か

ITmedia NEWS / 2024年8月9日 15時24分

 興味深いのは、断熱シートのような消耗品は、シュリンクがかかった新品が安値で売られていたことである。おそらく閉店した専門店からの放出品ではないだろうか。

●「キャンプ経験者増」は災害対策にメリット

 ブームが去り、キャンプ市場はある意味元に戻っただけともいえるが、少なくともキャンプ経験者は増えた事になる。こうした経験は、災害時のサバイバルに対してはよい影響を及ぼすだろう。

 使わなくなったキャンプ用品は、そのまま防災用品として保管したり、車に積んでおくだけで安心感が違う。野宿はよほどのことがない限り発生しないだろうが、寝袋やコンロのような煮炊き製品はそれほどかさばらず、災害時には役に立つ。まとめて持ち出せるようにしておくといいだろう。

 日本のキャンプでは使い道がないと言われたソーラーパネルやポータブルバッテリーも、防災用品としては頼りになる。8月8日に筆者の住む宮崎県では震度6弱の地震を経験したばかりだが、その後の余震や停電に備えて、ポータブルバッテリーをフル充電し、1台は家の中、もう1台は車の中にスタンバイした。ソーラーパネルも1枚車に積んだ。取りあえず家か車か、どちらかがダメになってももう片方で凌げるという体制だ。

 大きなものが持ち出せないなら、USBで出力が出せる折り畳み式の小型ソーラーパネルとモバイルバッテリーを避難バッグの中に入れておくのもいい。こうしたものも、キャンプ用品という文脈からあぶれて廉価で提供されている。いざというときにちょっとでも発電できて電気が使えるというのは、安心できる。

 防災は、いつ使うか分からないものにどれだけコストが割けるかが大きな課題だが、キャンプブーム崩壊の受け皿としてはいいソリューションではないだろうか。販売側も今後、キャンプ向けと言われた製品群を、防災向けに転換して売ることも考えていいだろう。防災専門ショップとして再展開するというのも、アリと言えばアリではないだろうか。

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