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これって乾電池? テスラに使われている“円筒形バッテリー”の正体とは

ITmedia NEWS / 2024年9月30日 17時17分

 しかし、そもそも論を言わせてもらうと、教習所では、「前の車が急に停まっても追突しないよう、安全な車間距離を保て」と教わったはずです。道路交通法第26条においても、車間を空けることを義務付けていますし、それを怠ると「車間距離不保持違反」となります。

 「安全側に振った判断」というのであれば、高速道路での路肩作業や工事に遭遇した場合、もっと手前から減速し、その横を臨時の制限速度に従って徐行しながら抜けていくようにプログラムされるべきなのかもしれませんが、それはそれで、後続ドライバーの神経を逆なでする可能性は否定できませんし、それが原因でトラブルに巻き込まれるのは御免です。

 高速道路において、工事よる車線規制の区間をAPを解除し、速度を落とし、臨時の速度標識に従って50km/hで慎重に走っていると、「速く行けい~」とばかりに後ろにピタリとくっつかれたことは一度や二度ではありませんから…。

 ちなみに、ハンズオフ(手放し運転)が売りである日産の運転支援機能「プロパイロット2.0」では、高速道路の工事区間に入ると、運転支援機能はそのままで、ハンズオフだけがキャンセルされるようです。

●EVのバッテリーは、乾電池の寄せ集め?

 少し前に、EVのバッテリーに関するXのあるポストが話題になりました。投稿自体は、2023年7月のものですが、炎上したEVのバッテリーを検証する様子の動画です。バッテリーケースの中に焼け焦げた円筒形の充電池がたくさん並んでいます。投稿者は、「2Aの充電式バッテリーだった」として、EVに民生用の充電池を流用していると揶揄しています。「2A」が、2アンペアを指すのか、AA=単三電池を指すのかわかりせん。

 その投稿をリポストした日本語の投稿にも多くのコメントが寄せられ、その中に「ン百万円もするEVのバッテリーがこれではお粗末」「乾電池使ってんのかよ(笑)」といった発言も見受けられました。筆者も含め人々のこのような反応に驚いたTeslaユーザーは多いのではないでしょうか。

 というのは、初期の量産型のモデルにおいて、電動工具やノートパソコンなどに使われていた直径18mm×長さ65mmの「18650」と呼ぶリチウムイオンタイプの充電池が搭載されていることは、Teslaユーザーの間では比較的有名な逸話です。

 Teslaが採用した「18650」充電池は、パナソニックと共同で開発されたもの。円筒形のその形状は、一見乾電池に見えることは確かですが、蓄えられるエネルギー量でいえば乾電池などの比ではありません。これを約7200本(ウォルター・アイザックソン著、『イーロン・マスク』より)用い、バッテリーパック化し床下に搭載しています。

 その後のModel 3には、直径21mm×長さ70mmの「2170」と呼ぶ、少し太く、長くなったEV向け円筒形セルを採用していますし、最新のモデルの中には、直径46mm×長さ80mmの「4680」セルを採用したものもあります。2022年2月のパナソニックのニュースリリースによるとパナソニックエナジーの和歌山工場で「4680」セルを生産するとしています。

 TeslaやEVに興味のない人からすると、焼け焦げた円筒形の物体を見た瞬間に「乾電池」や「エネループ」を連想するでしょうし、たくさんの円筒形のセルがバッテリーパックに収納されクルマの床下に設置されていることなど想像もつかないのかもしれません。「誤解するのも、しょうがないよね」と思いつつ、このような、下調べ抜きの瞬発的ポストを他山の石として自分自身の情報発信行動を戒めたいと思った出来事でした。

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