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小さくて廉価で動画もしっかり 富士フイルム「X-M5」は3つの顔を持つカメラだった

ITmedia NEWS / 2024年10月31日 19時20分

 マイク端子も背面にあってモニターの開閉や角度調節に干渉しない。

 スペックとしては6K/30fps、4Kなら60fpsまで対応。

 コンパクトなエントリー向けカメラという位置づけながら十分過ぎる性能だが、スペックよりVLOGモードに注目したい。

 VLOGポジションにし、MENUをタップすると画面がいきなりタッチパネル用のメニューで埋め尽くされる。これが便利なのだ。

 モニターをひっくり返して自撮りするときでも必要な機能にすぐアクセスできるのがよいのだ。

 背景ボケモードや商品撮影モード、美肌レベルなどもその場でセットできる。自撮り時以外でも便利である。

 静止画の時もAUTO時はこういうの出してくれればいいのにと思う。

 VLOGモードでの注目は2点。

 1つはマイク。指向性を設定できるようになった。

 もう1つはショート動画モード。これはいいアイデアだと思う。

 9:16にクロップして縦長動画を撮るというアイデアだ。

 これならカメラを縦位置にしなくてもいいし、キットレンズの15-45mmなら縦長にしても画角がそれほど狭い気はしない。

 もちろん1080×1920のフルHDサイズで撮れる。

 これで撮った動画をその場でスマホに転送してやれば、ショート動画を加工して仕上げるアプリはたくさんあるのでさくさくっと高画質なショート動画を公開できる。

 Wi-Fiだと接続に時間がかかって、という人にはUSBケーブルで直接つなぐという手がある。これだと転送も高速だし、Wi-Fiの接続を待つ時間も省略できる。

 かくして、エントリーカメラという位置づけだが、動画カメラとしてもコンパクトなセカンドスナップカメラとしてもなかなか使える、小さくて楽しめるカメラだったのだ。

 初めてのデジタルカメラとしてみると価格はそれなりに手頃だし、コンパクトで持ち歩きやすいし、AUTOモードのままでもけっこう使えるからおすすめだし、EVFなしとボディ内手ブレ補正なしが許容できるならコンパクトな単焦点レンズを付けてスナップ用セカンドカメラとしていい感じだし、なぜかケーブルレリーズも使えたりするし、VLOG用の動画カメラとしてもVLOGモードが使いやすいので、X-S20より向いてるんじゃないかと思う。

 ちょいとグリップが心許ないので手が大きい人だと使いづらいかもしれないけど、その辺は実物を触って確かめてみてほしい。

 わたしなら、小さくて軽い単焦点レンズ何本かと組み合わせて、フィルムシミュレーションを楽しむスナップカメラとして持ち歩きたいかな。

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