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DLsiteの“スケベメルマガ”、実は若手女性社員率いるチームが書いていた “怪文書”作成のプロフェッショナルな作業風景

ITmedia NEWS / 2024年11月30日 12時0分

 以前のメルマガは現在のような形ではなく、開封率などに課題もあったと、同社のマーケティング責任者である谷島貴弘さん(マーケティング部/コンテンツ部 ゼネラルマネージャー)は振り返る。当時のメンバーからは「クーポンの割引率を上げても、開封率や売上が向上しない」との相談もあったという。

 相談をきっかけに「割引率を上げるだけではお客様の心を動かしづらいのでは?」という気付きを得たという谷島さん。「メルマガは受け取ることを許諾したお客様しか受け取ってはもらえない。お客様が何をDLsiteに望んでいるのか? 潜在ニーズを掘り起こすことが必要」と考えた。そしてこの問いの答えを探るうちに「そもそもメルマガ自体の存在を認知してもらうことが重要ではないか?」という結論にたどり着いた。

 「最終的には『メルマガを受け取っていない人に、メルマガを認知してもらう』という目的に切り替えると成果が上がるのではないか? という結論に至った」(谷島さん)

 この目的ならば、達成の自信があったと谷島さん。なぜなら、DLsiteはコアな作品の宝庫。「メールタイトルをDLsiteの魅力あるコアな作品のような文面にし、まずはメルマガ自体をコンテンツにすることで、DLsiteのお客様がSNSで面白いとネタにしてもらえるはず」──その結果、生まれたのが、冒頭で見せたようなメルマガたちだったわけだ。

 方針転換によって「メルマガを受け取っているお客様がSNSで投稿し、その投稿がバズってメルマガ自体が認知されやすくなった」という。詳細な数字は伏せたが、開封率やメルマガの認知度も伸び、売上向上にも貢献。マーケティング部にとっても成功体験になったという。

●チームメンバー3人の多種多様なバックグラウンド

 文面に反して真剣な経緯で生まれたDLsiteのメルマガ。現在作成を手掛けている3人は、それぞれ異なるバックグラウンドを持つ人材だ。

 リーダーの内藤さんは、新卒で“3次元”のアダルトコンテンツを扱う会社に入社。その後ITコンサルタントなど数回の転職をへて、エイシスにたどり着いたという。

 「もともとDLsiteユーザーで、男性向け作品、女性向け作品、BL作品を買って楽しんでいたので、どのメルマガを作ることにも抵抗がありませんでした」(内藤さん)

 メンバーの一人、渡邊さんは、インターンでDLsiteの運営に携わったことがきっかけで入社した。

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