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子ども虐待の通報件数は9.2倍に増加、要保護児童数は4万人超も「受け皿が不足」 “もうひとつの待機児童問題”に挑む拠点建設プロジェクトが支援を募集中

ねとらぼ / 2024年5月10日 10時30分

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一時保護所から出られない子どもを生む構造

 社会福祉法人「福祉楽団」がクラウドファンディングサイト「READYFOR」で、千葉県習志野市に新設する児童養護施設「実籾(みもみ)パークサイドハウス」の建設資金を募っています。

●子ども虐待の通報件数は9.2倍に増加

 2002年からの20年間で子ども虐待の通報件数は9.2倍に増加(こども家庭庁「令和4年度 児童相談所での児童虐待相談対応件数」)、令和3年時点の要保護児童数(全体)は4万1773人であることが発表されています(こども家庭庁「施設入所児童の推移」)。

 命の危険があるなど生活が安定していないと疑われる子どもは「一時保護所」で保護されますが、その後、公的機関などのサポートを受けて親や保護者のもとへ戻る子どもは84%、児童養護施設や里親のもとで生活する子どもは16%です。首都圏の一時保護所はほぼ満員以上の状態で、「一時」であるはずの一時保護所での生活が長期化しているのが現実です。一時保護所での定員超過や保護期間が長期化すると、十分なケアができず施設内でのトラブル増加につながる可能性があります。

●子どもの安定した生活の基盤を

 児童相談所の職員だった藤堂智典さんは「子どもの安定した生活の基盤が必要だ」と考え、千葉県と埼玉県で特別養護老人ホームや訪問介護事業、放課後等デイサービスなどを行っている福祉楽団に働きかけ、公務員を辞めて一緒に働くことに。福祉楽団 実籾パークサイドハウスの施設長となりました。

 実籾パークサイドハウスは児童養護施設、一時保護所、子どものショートステイ、児童家庭支援センターなど、子どもが生活する場だけでなく、地域の子育てや里親支援などの機能を持つ複合的な施設。障害のある子どもを預かる放課後等デイサービスや、末期がんの患者を支援する看護小規模多機能型居宅介護、認知症のお年寄りが暮らすグループホームなども併設され、多世代で多様な人々が共に暮らす拠点を目指します。

 実籾パークサイドハウスで実現したいことの一例として挙げているのは「新品の下着・肌着の提供」「中学生・高校生のスマホ所持」「能力と意欲のある子どもの大学進学」など、子どもの「当たり前」と持てる力を発揮できる環境を保障すること。退所後にケアするソーシャルワーカーも常勤しており、いつでも帰ってこられる宿泊場所も用意します。

●子どもたちに「おかえり」を伝えたい

 クラウドファンディングの第一目標は500万円、第二目標は1500万円、第三目標は3000万円。子どもたちに「おかえり」をみんなで伝えるため、児童養護施設6棟の玄関部を中心とする建設費に活用予定です。支援のコースは3000円~100万円まで12種類。実籾パークサイドハウスのニュースレター送付、オンライン講演会への講師派遣(法人向け)、新施設お披露目見学会招待(法人向け)などのリターンが用意されています。期間は7月19日午後11時まで。目標金額の達成の有無にかかわらず実行者が寄付金を受け取るAll in 方式のプロジェクトです。

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