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ドラッグ、大量殺人、そして反戦……ヤバすぎるスペイン・フランス合作のアニメ映画「ユニコーン・ウォーズ」レビュー

ねとらぼ / 2024年6月2日 19時30分

 劇中では「聖書」についてもたびたび言及しており、宗教や伝統が救いになる一方で、それが自らを過剰に正当化する要因になり得る危険性も示されている。「ユニコーンの血を飲むと美しい永遠の存在になる」というまゆつばものの話や、書物に記された一方的な価値観の伝統もまた、主人公や軍隊の視野狭窄につながっていた。そうしたセンシティブかつ、実際の人間の歴史に存在する問題に挑んでいるのも、作り手の覚悟の表れだろう。

 そして、真に戦慄したのは、意外だが納得もできる、今までに見たことがない、衝撃的なラストシーンだ。もちろん詳細は避けておくが、この物語が「現実と地続き」なのだと強く思わせる帰着であり、アニメという表現手法を用いた意義を大いに感じるものだった。

 現実でロシアによるウクライナへの侵攻、イスラエルによるガザ地区への侵攻という戦争、いや一方的な虐殺が行われている今、この「ユニコーン・ウォーズ」から憎しみと戦争により起こる悲劇の物語を受け取ってほしい。劇中の物語だけでなく、現実で「こうならないために何ができるか」を、見た人それぞれで考えるきっかけになるだろう。

(ヒナタカ)

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