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「野球が観られるフードコート」 西武の球場飯はなぜ12球団で“人気断トツ”? 行って分かった「納得の理由」

ねとらぼ / 2024年6月20日 8時0分

 1塁側では、今季からオープンしたメキシコ料理店「L's MEXICO(エルズメキシコ)」の黄色い看板が目を惹く。タコスやブリトーといった定番のメキシコ料理に加え、肉やエビを挟んだファストフード「ケサディーヤ」、ビールとトマトジュースを合わせたメキシコのカクテル「ミチェラーダ」など、普段目にする機会が少ないメニューに好奇心をそそられる。

 他にも豚肉料理専門店の「日本豚園」、てんぷら専門店の「天婦羅 なかむら」、「麻婆豆腐専門店 SCRAMBLE」など、1つの分野に特化した個性的な飲食店がたくさん出店している。これだけのバリエーションがあれば、球場に来るたびに違う店の商品を食べられるという楽しみ、まだ食べていないグルメを食べるために球場を再訪するという動機も生まれそうだ。

 なお、ヴィーガン料理専門店「BACKYARD BUTCHERS」と、ポテトとチュロスを売っている「& Butchers」は西武などで活躍した米野智人氏が店舗運営を手がける店。運が良ければ、店に立つ米野氏に会えるかもしれない。

 この日は球場のいたるところでグルメ待ちの行列ができており、特に「エルズクラフト」「エルズメキシコ」の行列は際立っていた。ただ、一部座席ではモバイルオーダーでの注文も可能で、料理が出来上がったらスタッフが座席まで届けてくれるため、行列に並ぶことなく美味しい料理を食べることができる。

 ベルーナドームの球場飯には、球団名にちなみ「獅子まんま」の愛称がつけられている。2023年にはファンによる人気投票「KING OF 獅子まんま 2023」が行われ、エルズクラフトの「クラフトピザ」(2位)を差し置いて総合1位に輝いたのは、狭山茶処 新井園本店のスイーツ「ライオンズ焼き」(350円)だった。

 また、球場で販売されているメニューの一部は冷凍食品「おうちでライオンズグルメ」としてオンラインストアで販売。その中には中村剛也選手や栗山巧選手、高橋光成投手(※高ははしご高)プロデュースのメニューも含まれている。スタジアムグルメに自信があるからこその「横展開」と言えそうだ。

●15年以上前から力を入れていた「球場グルメ」

 なぜ、これほどまでにベルーナドームの飲食店は充実しているのだろうか。そのルーツは、今から15年以上前にさかのぼる。

 球団広報によると、スタジアムグルメに力を入れ出したのは2000年代後半~2010年代中盤。当時日本の野球場では、試合観戦だけでなくグルメや野球以外の娯楽も楽しめる「ボールパーク」の考え方が浸透しはじめたころで、ベルーナドームでも「食を通して野球観戦の新たな価値を老若男女あらゆるお客さまに提供しようと、バラエティーに富んだグルメを展開するようになった」(広報担当者)という。

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