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「野球が観られるフードコート」 西武の球場飯はなぜ12球団で“人気断トツ”? 行って分かった「納得の理由」

ねとらぼ / 2024年6月20日 8時0分

 2008年の大規模改修時には、それまで球場外周通路の売店と隣接するレストランのみだった飲食コンテンツを大幅に強化。シーズン途中から内野エリアに飲食スペースを、またスタンド3階、2階、1階、地下1階にそれぞれ飲食ゾーンを新設した。

 広報担当者は「『これまでの球場で食べるフードの概念を大きく覆すスタイル・テイストを提供する』目的で、カップにお好みのデリを選んでいくスタイルや、本格的なテーブルフードを召し上がれるスタイルなどをご提供しており、そのころから、“一番おいしいフードスタジアム”となることを目指しておりました」と、当時からグルメサービスの展開には相当な力を入れていたと振り返る。

 こうした施策の効果もあってか、2010年代前半にはすでにネット上の野球ファンの間では「西武ドーム(当時名称)のスタジアムグルメはおいしい」と評判を呼んでいた。

●大規模改修で多様なニーズに応える球場に

 さらに転機となったのは2017年オフ。福岡から所沢への移転40周年を迎えるのにあたり、約180億円を投じる球場施設の大規模工事が発表されたが、ここで球団が掲げたのは「野球場での楽しみ方を変えること」だった。

 「ボールパーク」の本場であるMLBの球場を視察した球団スタッフは、MLBでは「外への広がり」を重視したボールパーク作りがなされていることに着目。他のドーム球場と違い「壁がない」というベルーナドームの特殊な造りをうまく活用し、改修では外周通路に飲食店舗エリアを増床した。その他にも、1塁側新エリアにクラフトビールやこだわりのグルメが味わえる店舗や、3塁側に子ども連れ客も訪れやすい大型レストランを新設し、多様なグルメニーズに応えるスタジアムへと生まれ変わった。

 2021年には店舗の大幅入れ替えを実施。2024年も先述のメキシコ料理店「エルズメキシコ」など4店舗が新たに出店するなど、球場グルメは変化を続けている。

 重要視しているのはグルメの質だけではない。球団では年2回、球場に出店している店舗や、グッズショップ、警備員などのスタッフを対象に、接客に対する考え方などを学ぶ「ホスピタリティ研修」や、覆面調査員が店舗を調査する「ミステリーショッパー」を実施。接客のクオリティー維持に努めることで、よりよい顧客価値を提供しようと図っている。

 担当者は今後の球場でのグルメ施策について「野球観戦だけでなく『食』を通した球場での新たな体験価値や楽しみも提供していきたいと考えています。席について野球観戦をすることももちろん過ごし方のひとつですが、野球を観なくてもボールパークの雰囲気を楽しんでいただけるような、多様な楽しみ方を提案する球場として、これからもお客さまに喜んでいただけるようなグルメを展開してまいります」と語る。

 交流戦を終え、いよいよ再開するプロ野球。今夏は「食」を目当てにベルーナドームを訪れてみてはいかがだろうか。

【2024年6月20日修正】記事公開当初、2024年オープンの店舗名が誤っていたため、修正しました。おわびして訂正します。

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