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一気読み必至の戦慄ゾンビマンガ『ヒトグイ』レビュー パニックホラーの鬼才が放つ最新作を見逃すな

ねとらぼ / 2024年8月28日 18時5分

一気読み必至の戦慄ゾンビマンガ『ヒトグイ』レビュー パニックホラーの鬼才が放つ最新作を見逃すな

マンガ『ヒトグイ』

 マンガ『食糧人類』『アポカリプスの砦』を手掛けた蔵石ユウ(原作)とイナベカズ(作画)による最新作『ヒトグイ』が配信開始となった。2024年8月16日からLINEマンガで連載。制作はサイバーエージェントが運営する縦読み漫画コンテンツスタジオ「STUDIO ZOON」だ。

 少年誌や青年誌で次々とパニックホラーを描き続けたコンビが、縦読みマンガへと進出。縦読みマンガならではのディープな没入感やスピーディーな展開がこの2人の作風と実にマッチしていて、新たなヒット作になりそうな予感がする。以下、8月16日時点で公開されている最新エピソード第14話までの内容をもとに、戦慄のゾンビマンガ『ヒトグイ』の読みどころを紹介する。

●アクション映画を思わせる展開とビジュアル

 ある晴れた日、のどかな街に突如悲鳴が上がり、通行人が必死の形相で逃げ惑う。そして「ゴリッ ガリッ グチャグチャ」という不気味な咀嚼(そしゃく)音が聞こえる方へ視線をやると……血まみれの男が次々と人を襲ってむさぼり食っているではないか!

 やがてこの男は「通り魔事件」の容疑者として警察に拘束される。東京拘置所への移送が決まり、男を乗せた護送車に主人公の南雲(なぐも)巡査長が同乗することになる。仕事とはいえ、不気味な人食い男と閉鎖空間のなかで一緒になるなんて嫌に決まっている。そう思いながらも、看守手当と身辺警護手当につられて安請け合いしてしまい、不運な警官・南雲は壮絶サバイバルへ引きずり込まれていく――というのが第1話の内容だ。

 作画を担当するイナベカズは、パース(線遠近法)をきかせた迫力のある構図や、隅々まで描き込まれた緻密な画がすごい作家である。今作でもそれが存分に発揮されており、また、縦読みマンガというフォーマットを生かした大胆なコマ割りや効果音の配置、余白の取り方が印象に残った。しかも、この高レベルの作画が毎話フルカラー(着彩:野渡ひい)で楽しめるというのだからぜいたくなことだ。

 あと、過去作と比べて、今作は「アクション映画的」な作りになっていると感じた。人食い男を乗せた護送車の中は、案の定、大パニックになる。車内は血の海で、運転手は死亡。護送車はガードレールを突き破って崖にダイブし、辛うじて木に引っ掛かる。そして「おい、下手に動くと車ごと落ちるぞ!」という「お約束展開」へとなだれ込む。

 その後、人食いだらけになった街では火の手があがる。3Dエフェクトを駆使した地獄絵図が描かれ、ビジュアルの点からもアクション映画っぽさを感じさせる。

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