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「映画わんだふるぷりきゅあ!」で色濃く描かれた“ペットと飼い主の関係性”

ねとらぼ / 2024年9月26日 18時5分

 「時が止まった世界」という場面を用意し、その対比として「おばあちゃん」という単語を意図的に使うことにより、そこに内包する「時間の経過」「老い」を示唆しました。

 さらに「おばあちゃん」という言葉をペット側にしゃべらせることにより、「寿命が異なる人間とペットの関係性」を提示してみせたのです。

 「ずっと一緒にいたい」というあいまいだった言葉は、「いっしょにおばあちゃんになりたい」というぐっと身近で生々しい言葉に変換され、「人間とペットの寿命差」「いつまで一緒にいられるのか」など、より具体性を帯びたイメージとなりました。

 正直なところ、自分は「わんぷり」ではこういったペットの寿命に関するようなセンシティブな話題は避けるのだろう、と思っていました。

 しかし、この映画ではそこから逃げずにきちんと向き合いました。

 人間とペットは、どうしたって寿命が違うのは当たり前です。

 大人であればその辺りも理解しているのだろうけど、子どもはどこまで理解しているのか分かりません。ずっとずっとペットと一緒にいられるものと思っているのかもしれません。

 だからこそ、いま「もっともっと好きになること」「楽しい思い出をたくさん作ること」「いつも一緒にいること」の大切さが浮き彫りとなるのです。

 自分の家でもかつて犬を飼っていました。その犬は、こむぎと同じ「女の子の捨て犬」でした(隣家が夜逃げして犬だけ残されていたのです)。家で飼うことになり、13年間一緒に暮らしました。一緒にお散歩に行って、一緒のお布団で寝て、楽しい思い出をたくさん作りました。

 最後の方はお散歩にも行けないほど老衰で弱ったその犬に「お前も、もうおばあちゃんだもんなあ……」なんて言ったこと、ぬれた黒い鼻、もう食べることができなくなったササミスティックの箱、壁に掛かったままのリード、お気に入りだったへこんだクッション。

 そんな光景がこむぎの「おばあちゃん」という言葉で一気に引きずり出され、僕はこのシーンで大号泣してしまいました。

 彼女が虹の橋を渡るとき、幸せだったのかなあ? 幸せと感じてくれていたら良いのだけどなあ……。そんなことを思いながら映画の続きを見ていると、キュアフレンディが「あなたの思いは届いているよ」みたいなことを言ってきて、そこで2度目の号泣です。

●犬のこむぎがきちんと主人公

 本映画では、きちんと「犬のこむぎ」が主人公となっています。

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