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「PowerColor」グラボはどのような環境で生まれる? 台湾TULの工場を見学してみた

ITmedia PC USER / 2024年6月7日 13時0分

「PowerColor」グラボはどのような環境で生まれる? 台湾TULの工場を見学してみた

TULの本社兼グラフィックスカード工場は、台湾の新北(シンペイ)市にある

 突然ですが、皆さんはPCや周辺機器がどのようにして作られるか、知っていますか? そういう現場を見られる機会というのは、なかなかありません。

 6月7日まで開催されている「COMPUTEX TAIPEI 2024」に合わせて、台湾TULから「工場を見学してみないか?」とお誘いを受けました。「TUL?」と思った読者の皆さんもいると思うので補足すると、「PowerColor(パワーカラー)」ブランドでグラフィックスカードやゲーミングデバイスを製造/販売しているメーカーです。これなら「ああ、あそこか!」と分かる人も多いのではないでしょうか。

 今回、お誘いに応じる形でTULのグラフィックスカード工場を見学してきましたので、その様子をお伝えしようと思います。

●工場見学の前に「着替え」

 TULの本社は、台湾の新北(シンペイ)市にあります。

 「新北? 台北(タイペイ)と違うの?」という人もいると思うので補足すると、新北市は「新しい台北」として2010年に発足した自治体で、以前は「台北県」と呼ばれていました。そのような経緯から、台北市は全域が新北市に囲まれています。

 話を戻すと、その名の通り、COMPUTEX TAIPEIは台北市の南岸(ナンガン)地区で行われています。TULの本社は、台北市の南岸地区からバスで東に20分ほど行った場所にあります。

 先述の通り、TULはPowerColorというブランドの下でグラフィックスカードやゲーミングデバイスを販売しています。ゆえにメーカー名を聞く機会も少ないのですが、1997年に発足した、創業27年目の会社です。

 最近の同社製品としては、ピンク色の3連ファンを備えるグラフィックスカード「Hellhound Sakura AMD Radeon RX 7800 XT 16GB GDDR6」が話題を呼びました。

 TULの本社は、一見すると何の変哲もない普通のビルです。玄関を入ると大きな「TUL」のロゴが出迎えてくれます。PowerColorの「P」の字もありません。

 ここで筆者に靴カバーやヘアキャップなどが手渡され、「これらを着用してください」と言われました。普通のオフィスビルに見えて、しっかりと“工場”でもあることがよく分かります。

●工場を下支えする「事務室」と「部材倉庫」

 最初に見学したのが、1階にある事務室。ここではグラフィックスカードを作るための部材の入庫や、出来上がった製品の出荷を管理しています。ある意味で“工場の心臓部”といえます。

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