1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. パソコン

華やかな“Copilot+ PC”売り場、でも「それ、Arm版Windowsですよね?」 “分かっている人があえて選ぶPC”が一般層に猛プッシュされている不安

ITmedia PC USER / 2024年6月26日 12時25分

華やかな“Copilot+ PC”売り場、でも「それ、Arm版Windowsですよね?」 “分かっている人があえて選ぶPC”が一般層に猛プッシュされている不安

AI激推しの「Copilot+ PC」ページ

 Windows PCの新カテゴリーとして登場した「Copilot+ PC」に準拠する製品が6月18日に各メーカーから一斉に発売された。家電量販店のPC売り場をのぞいてみると、特設コーナーが設けられており、「Surface Pro(第11世代)」や「Surface Laptop(第7世代)」をはじめとする各メーカーの新製品が猛プッシュされている。

 新しいPCを買いに来た客にとっては、新製品というだけで“なんとなく”魅力的に感じる部分もあるだろうし、その場で実際に触って試す機会もあるだろう。

 ただ、Copilot+ PCはこれまでのWindows PCと同じ感覚で買うと困ってしまうケースもある。なぜなら現時点でCopilot+ PCが搭載しているWindowsは「Arm版」と呼ばれるもので、見た目や外観こそ従来のWindows PCと同じものの、これまでIntelやAMDのSoCが搭載されているPCで動いていたWindowsとは互換性がない。

 こうした状況を知らずに、なんとなく「Surfaceの最新モデルだから」「最新のWindows PCだから」と購入してしまい、「会社や学校で使うソフトが動かない」「自宅のプリンタに接続できない」「ゲームができない」といった問題に直面する一般ユーザーがこれから急増するのではないかと筆者は危機感を覚えている。一体どのような状況なのか。販売の現場にも聞いてみた。

●Arm版Windowsは動かないソフトも多い

 Copilot+ PCは、次世代の“AI PC”を実現するために、Microsoftが「このスペックでPCを開発してください」とメーカー側に示した要件でもある。Copilot+ PCを名乗る製品は「40TOPS以上の処理が実行できるNPUを内蔵する、Microsoftが承認したSoC(CPU)」「16GB以上のメモリ」「256GB以上のストレージ」といったスペックを備えている必要がある。

 簡単に言えば、AIの処理をローカル環境で素早く実行できるPCを指しているわけだが、現時点では“Microsoftが承認したSoC”の部分で、QualcommのSnapdragon X Elite/Plusが指定されている。

 このSnapdragon X Elite/PlusはArmアーキテクチャと呼ばれるSoCとなっている。大ざっぱに言えば、スマートフォンなどモバイル機器の分野で進化してきたSoCであるため、省電力性とパフォーマンスのバランスが優れているのが強みだ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください