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約60万円の「Apple Vision Pro」が日本でも発売! 買うかどうか迷っている人に知っておいてほしいこと

ITmedia PC USER / 2024年6月28日 9時30分

 もちろん、それだけであれば、一般的なユーザーは本製品を購入する必要はない。 筆者が発売日にこの製品を購入した主な理由は、10年後に世の中が変化した時に「コンピュータの歴史を変えた“節目の製品”」を所有していたいという、実に個人的な思いからだ。

 すなわち、現時点におけるApple Vision Proは、極めて趣味的な製品だ。特に個人ユーザーが実用性の面で購入すべき製品とは私は思わない。しかし、少しでも未来を実感したいと人にとっては大きな意味があるだろう。

●Apple Vision Proで“何か”を作りたい人にとって好機

 クリエイターであれ、プログラマーであれ、Apple Vision Proで“何か”新しいアプリを作りたいと考えているのであれば、今回の日本発売は好機といえるだろう。

 現在、Apple Vision Pro用のOS「visionOS」の最新バージョンは1.2だ。発売初期に発覚した不具合や機能の不足について、このバージョンでも対応や調整が進んでいるが、2024年秋にリリース予定の「visionOS 2」では、機能設定などのメニューも大幅に整理され、ホーム画面のアイコンの配置といった極めて細かい部分まで手が入っている。

 visionOS 2は開発者向けのβ版が公開済みで、一般ユーザーでも試せるパブリックβ版が7月に公開される予定だ。

 visionOSの基本的な操作性や機能の方向性は、iPadによく似ている。そのことを考えれば、全体の機能に関しては、まだまだ不足するところもある。しかし、メニュー構成などはかなり近づいており、完成とはいえないものの「準備段階」とやゆされるほどには未熟でもない。

APIの改善/追加

 Apple Vision Proで“何か”を作りたい人にとっては、そうしたvisionOSの表面上の変化よりも、新しいAPIや、既存APIのアップグレードの方が大きな違いとして映るだろう。

 例えば、Apple Vision Proではユーザーインタフェース(UI)において「視線入力」や「ハンドトラッキング」といった機能がとても重要だ。しかし、プライバシーを重視する観点から、Appleはこれらの機能を思っている以上にコンサバティブ(保守的)に実装している。そのため従来は、通常のアプリが視線入力やハンドトラッキングの情報を完全な形で得ることはできなかった。

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