ダイソンの新製品はまさかの「ヘッドフォン」 空気清浄機能を省いた「Dyson OnTrac」を試してみた
ITmedia PC USER / 2024年9月20日 12時0分
Dysonの開発チームは「なるべく静かな環境で、我々の製品を使っていただくことが重要だ」(ジェイク氏)という観点から、静音性にもこだわっている。「製品が使用されているときに、あまり音を立ててはいけない」ということだ。
この要素を製品に落とし込むべく、「我々は過去30年間、どのようにして音を扱い、そして、騒音を低減させるのか、ということにも向き合ってきた」(ジェイク氏)。その結果、2023年に生まれたのが、同社初の“ウェアラブル”製品「Dyson Zone 空気清浄ヘッドホン」だ。
本製品はアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能付きヘッドフォンと空気清浄機を“一体化”したデバイスであり、大気汚染と騒音の2つの課題を解決するべく、ダイソンが6年の開発期間を経て製品化したという。
イヤーカップ内のコンプレッサーが二重構造のフィルター(静電フィルター/カーボンフィルター)を通して外気を取り込み、浄化した気流を口元と鼻を覆うシールドへ届ける構造となっており、「身につけた人が、大気汚染を避けながら、音楽を聞ける」ようになった。
●Dyson OnTracの「聞き心地」「着け心地」は?
Dyson ZoneのDNAを受け継いで誕生したのが、ダイソン初のオーディオ特化型製品であるOnTracだ。Dyson Zoneから空気清浄機能を省き、価格は7万4990円となる。Dyson Zoneの12万1000円から4万6010円の“値下げ”だ。
8基のマイクで周囲の音を1秒間に38万4000回モニタリングしてノイズを除去するという仕組みは、Dyson Zoneと同じだ。「もしも(DysonZoneから)モーターを取り外したら、どれほど強力なノイズキャンセリングを提供できるのだろうか?」と開発チームが考えたことが、OnTracが誕生したきっかけだという。
ダイソン製品を一括管理できるスマートフォン向け「My Dyson」アプリを利用すると、騒音のレベルを確認できる。耳元と周囲の音量をリアルタイムでモニタリングし、耳に有害な音量となっている場合には警告する機能もある。
40mm/16Ωというスペックのネオジウムスピーカーと、高度なオーディオ信号処理を組み合わせることで、全ての音や言葉をより正確に再現できるという。可聴域を超えた6Hzから21kHzまでの周波数を再生でき、深いサブベースから高音まで忠実に再現できる。スピーカーが耳の方向へ13度傾いているため、音がよりダイレクトに耳へ届くとのことだ。
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