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なぜPCに「AI」が必要なのか? HPのキーマン2人に聞く

ITmedia PC USER / 2024年10月4日 11時5分

 ここで重要なポイントが、使うPCが“優れたPC”であるということだ。NPUやGPUを有効に活用すると、パフォーマンスが向上するだけでなく、バッテリー駆動時間のバランスも改善される。例えば私が7月に紹介した「OmniBook Ultra 14」は、単純なビデオ再生は最長26時間可能な一方で、仮に全ての機能をオンにした状態でビデオ会議を8~10時間行ったとしても、問題なくバッテリー駆動で動作する。

 これはAIの恩恵によるもので、“優れたPC”であることの証明でもあると考える。

●オンデバイスでAIを実行できるメリットを生かした「AI Companion」

―― 今回HPは「AI Companion」を発表した。これは、Microsoftの「Copilot」とは何が違うのか?

チャン氏 Microsoftの提唱するCopilotは「Copilotキー」からのアクセスが可能であり、主にクラウドから提供される多くの「Copilot機能」を通して、ハイブリッドなAIエクスペリエンスを提供することになると考えている。

 それに対して、当社のAI Companionはローカル(オンデバイス)でのAIエクスペリエンスの実現に重点を置いており、Copilotとは違った注目すべき機能を提供できる。

 1つ目が「パフォーマンス」に関する機能だ。PCの統計情報を全て取得し、全てのデバイスドライバと設定が最適化されていることを確認しつつ、AIのインテリジェンスを利用して、最高のパフォーマンスを常に提供できるようになる。

 もう1つが「分析」機能で、ドキュメントをクラウドに保存することなく「ChatGPT」のような機能を提供できる「RAG」(※1)という手法を用いている。RAGを使うメリットとしては、クラウドに保存したくない文書をローカルで処理できること、レイテンシー(処理の遅延)が少ないこと、そして追加のコストを払うことなく、無制限にクエリーを実行できることにある。

 以上の2つが、私たちが現在AI Companionで注力しているポイントだが、ISV(ソフトウェアベンダー)と協力して、このアプリ経由でサードパーティーによる追加のエクスペリエンスも得られるようにしていく。

Retrieval-Augmented Generation:応答可能なLLM(大規模言語モデル)に対して、信頼できる特定の情報源を接続することで専門性の高い回答や意図した応答を得られるようにする仕組み

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