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M4チップ搭載の新型「MacBook Pro」は堅実な選択肢へと進化した1台だった 試して分かった違い

ITmedia PC USER / 2024年11月7日 23時10分

 だから、2024年もM4チップ搭載モデルが登場した。いわゆる順当な進化だ。

 ただし、このM4チップは、2020年に登場したMac用の名前がMで始まるプロセッサの中でも、かなり特筆すべきプロセッサだ。

 これまでは、例えば被写体と背景を区別したり、写真のボケを弱めて輪郭を強調したり、自然の地形っぽい絵を描かせたりといったPCでの処理は、全てプログラムされた計算式を実行して行っていたが、これからの時代はそうした処理の多くがAI処理で置き換えられる。

 今後数年で、世の中に存在するソフトウェアの構造が根本から切り替わる大きな節目を迎えており、例えばAI処理で写真の解像度を高めるアプリや「Topaz Labs Sharpen AI」や「Upscayl」、音声から文字起こしをする「Mac Whisper」などのAI処理で、これまでのアプリにはなかった情報処理を行うアプリがかなり増えてきている。

 M4チップは、何もAppleが日本では2025年以降に提供する「Apple Intelligence」のためだけではなく、こういった最先端のAI処理アプリを利用する上でも大きな性能の飛躍をもたらす。

 CPUやGPUといった従来型プロセッサの性能は順当な進化だが、Neural Engineを使ったAI処理は構造が似ている前世代のM3 Proと比較しても最大で35%ほど高速になっている。

 では、これによってクリエイティブな作業がどれだけ効率化するかというと、今後、実際にどれくらいのペースでAI処理に最適化されたアプリが出てくるかや、利用者の職種的にそうしたアプリがどれくらい必要かにもよるのでハッキリとしたことは言えない。

 ただ1つだけ言えるのは、新型MacBook ProはMacのノートPCとしては最高峰であり、Mac以外のノートPCとの比較でも最高レベルの性能を誇っており、コスト性能比のバランスは圧倒的良いということだ。

●買い得感が増した地味だが堅実な選択肢

 これまで、AppleはよくMacBook ProをWindows PCも合わせた全ノートPCの中で最高の性能を誇るとうたってきた。しかし、今回のMacBook Proに関しては「プロ向けノートブックの中で最も先進的なチップを搭載」と表現を濁している。

 どの製品がそうかは分からないが、もしかしたらMacBook Proよりも高性能なノートPCが世界のどこかで発売されたのかもしれない。ただ世界最高性能の称号を得るノートPCを作ろうとすれば、やり方はいくらでもある。「世界最高性能」の称号を得る上では、価格や重量、バッテリー動作時間などは関係ないのだから、それらを犠牲にしてとにかく実績作り的に最高性能を詰め込めば良い。

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