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Intel×AMD×Qualcomm! 3プラットフォームの14型AI PC(Copilot+ PC)を検証 バッテリーの持ちが良くて静かなモデルはこれだ

ITmedia PC USER / 2025年1月5日 12時0分

 またAnalyzeは、PDFなどのドキュメントファイルの要約や比較が行える機能だ。Performは、ハードウェアモニターと連携し、PCの設定最適化やトラブル解決を助けてくれる機能である。

 ちなみに、GPT-4oの無料版は回数制限があるが、現在、HP AI Companionは「HPアカウント」の作成/ログインすれば、回数制限なく無料で利用可能だ。高度なAI機能を追加コストなしで活用できる環境を手に入れられるのは魅力だろう。

●NPUを生かせるオリジナルのローカルAIアプリ「Poly Camera Pro」

 HP AI Companionと共にプリインストールされるのが、ビデオ会議向けのカメラ効果ソフト「Poly Camera Pro」も見逃せない。これは、Windows 11標準のWindows スタジオエフェクトと同様、処理にNPUを活用するローカルAIアプリだ。

 これを利用することで、背景ぼかしやフィルター、フレーミング調整、透かし表示など、凝った効果をリアルタイムで適用できる。Windows スタジオエフェクト同様にNPUを活用するため、CPUやGPUへの負荷を減らして消費電力を削減可能だ。長時間のビデオ会議でも、PCの性能低下やバッテリー持続時間への影響を最小限に抑えられる。IntelやAMDのNPUの本領をいち早く発揮できるのはうれしいところだ。

●似ているようで異なるAI PCと最新プロセッサ 適材適所で選択を

 日本HPから登場したAI PCの3台を横並びで比較してみた。一見、同じHP OmniBookブランドで似たような製品に思える3モデルだが、実際にはかなり性格の異なる製品であり、それぞれのプロセッサの特徴を生かして製品企画されていることが明確になった。

 まず、最先端のパッケージ技術と3nmプロセスルールを導入したIntelのCore Ultra 200Vシリーズは、省スペース性と低発熱性に優れており、1kg以下の超薄型軽量クラスや1kg前後の2in1モデルに向いている。フリップタイプのHP OmniBook Ultra Flip 14-fhに使うプロセッサとしてはまさに最適解であり、どのスタイルで運用しても発熱や動作音が気にならず、快適に使える2in1モバイルPCに仕上がっている。

 AMDのRyzen AI 300シリーズはパフォーマンス、特にマルチスレッド性能に秀でており、性能重視のビジネスPCやクリエイターPC、ゲーミングPCに向く。HP OmniBook Ultra 14-fdは、薄型ながら大きめのフォームファクターにまとめたパフォーマンス志向のビジネスPCであり、持ち運べる範囲内でその高い性能の恩恵をしっかり享受できる仕上がりだ。

 また、QualcommのSnapdragon X Eliteは、Armネイティブアプリに限れば、Ryzen AI 300シリーズに近いパフォーマンを示すとともに、傑出したバッテリー効率も兼ね備える。Armアーキテクチャゆえ幅広い用途で活用するには互換性の不安が付きまとうが、ビジネスや教育などの現場で利用するアプリが限定されているならば、Armネイティブ環境中心に問題なく運用できる現場も少なくないと思われる。

 HP OmniBook X 14-feはIntel機やAMD機に比べてコストダウンを図っており、20万円を切る入手しやすい価格にまとまっている。そうした限定的な用途においては、長時間駆動という付加価値を備えた高いコストパフォーマンスな選択肢として浮上する。もちろん、互換性の不安を承知で目新しいArmアーキテクチャと、新しいAIの可能性を体験したい方にも適した製品だろう。

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