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1993年生まれのパソコン「FMV」がイメチェン 狙いは「国内重視」と「顧客拡大」

ITmedia PC USER / 2025年1月16日 19時25分

 このタイミングでFCCLがFMVのブランドをなくすのではなく、むしろ強化する方向でリブランドするということは、ある意味で日本市場により“集中”するというメッセージとも受け取れる。語源となったDOS/Vが「死語」となった今、なぜFMVというブランドを一新するのだろうか。

 FCCLの大隈健史社長は、その目的を以下のように語る。

 コロナ禍を経て、オンラインでの仕事や授業、行政サービスが普及し、社会は大きく変化した。この変化に伴い、我々のPCは日本の暮らしや働き方に欠かせないツールへと再定義されたと捉えている。こうした背景を踏まえ、FMVも変わる時が来たと判断し、ブランドをリニューアルすることにした。

 日本における社会の変化を受けてブランドを一新することで、FMVを一層“日本の”ブランドとしてより強固な存在としたい――そんな狙いがあるようだ。

●新生FMVが目指す“頂”とは?

 ブランドの刷新だが、「シンプルで分かりやすいこと」「現代の価値観に合うこと」「日本の暮らしを応援すること」の3つが基本コンセプトだという。

 シンプルさの面ではロゴの刷新とシリーズ/モデル名の刷新が分かりやすい。従来のFMVロゴは全体的に“太め”で、「FM」がやや小さく「V」がやや大きめというバランスだった。それに対し、新しいロゴは“細め”のフォントで「FMV」のいずれも等しいサイズとなっている。これは「未来志向の象徴」だという。

 一方で、FMVの特徴である幅広い製品ポートフォリオは維持し、その1つ1つについて個性を際立たせるという。一見すると、シンプルの逆を行く方針にも思えるが、シリーズ/モデル名のルールをシンプルかつ一貫性を備える形に改めることで対処する。

 現代の価値観という観点では、FMVの技術的象徴でもあるモバイルノートPC「FMV Note U(旧LIFEBOOK UH)」シリーズと、若者向けの「FMV Note C(旧LIFEBOOK CH)」シリーズが分かりやすい。

 FMV Note Uは「軽いのに性能が高く、頑丈」というコンセプトが特徴だ。今回の新モデルは従来のコンセプトを踏襲しつつ、AIの処理能力を高めるNPUを統合した「Core Ultra 200Vプロセッサ」を採用することで、昨今のオンデバイスAI処理へのニーズに応えている。

 一方、FMV Note Cは、大隈社長直轄の「FMV From Zero Project」が主導ことでZ世代が考えた、Z世代に向けたノートPCに生まれ変わった。その外観は、FCCL/富士通が発売した直近5年のノートPCを知っていると「え、これって富士通(FCCL)のノートPCなの?」と首をかしげてしまうほどに、LIFEBOOKのアイコニックなデザインを避けている。

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