1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

AppleVisionProに死角はあるか? 超高性能「空間コンピューティング」を体験

iza(イザ!) / 2024年6月28日 15時7分

Appleは28日、ヘッドセット「AppleVisionPro」の国内販売を開始した。一番安い256GBモデルが59万9800円、最高の1TBモデルが66万9800円(ともに税込み)という高価格帯の商品で、他社のヘッドセットの相場である5~10万円を大きく上回るが、実際に使ってみると、既存製品とはまったく異なるものだと実感した。

一般的に、実際の映像やCGで作られた仮想空間を体験するのがVR(仮想現実)、実際の風景にデジタル情報を重ねるのがAR(拡張現実)、ARの発展形がMR(複合現実)と呼ばれている。これらの定義に当てはめれば、AppleVisionProは「VRの機能を備えたMR機器」ということになるが、Appleはこうした言葉を使わず、AppleVisionProを「空間コンピューティング」と説明している。

一度きりの記念日を何度でも

Appleによると、AppleVisionProのレンズは「1つの目に4Kテレビを超えるピクセル数」の動画を映し出す性能があるという。そのため臨場感は抜群で、AppleVisionProを使って登山家でないと訪れることが難しい山の頂上やアメフトの試合が行われているフィールドの映像を見ると、本当にその場にいるような没入感を体験することできる。

iPhone 15 Proシリーズで撮影した「空間ビデオ」をAppleVisionProで見れば、一度しか訪れない家族の記念日を、本物と見間違うほど美しい映像で何度も追体験することもできるという。また、眼鏡をかけて生活しているユーザーも、レンズを調整することで裸眼視聴が可能になるのも長所だ。

最新機器でも「指は最高のデバイス」

用途については、ゲームなどのエンタメ分野を中心に発達してきたVR機器とは違い、汎用性が高いのが特徴だ。「空間コンピューティング」と名乗る通り、視界の中央で映像を見ながら、視界に入らない右側の空間にブラウザを配置するというような、パソコンのモニターを空間に置き換えたような使い方ができる。

専用のコントローラーは使わず、Apple共同創業者の故スティーブ・ジョブズ氏が「指は最高の操作デバイス(機器)」とiPhoneをプレゼンしたように、AppleVisionProも指で操作する。操作したいアイコンを見つめながら、親指と人差し指をくっつけてすぐ離す動作をすると、パソコンでマウスをクリックしたときと同じような操作になる。つまんだ指を上下左右に動かして離せばドラッグ・アンド・ドロップだ。iPhoneなどで培った直感的な操作感が生かされていて、ゲームや動画視聴などのエンタメ分野だけではなく、3Dモデルを使った作業などのビジネス用途でも活躍しそうだ。iPhoneなどに搭載されている音声アシスタント、Siriを利用できるのも魅力だ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください