1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

[七尾藍佳]【職住近接、「下り路線」のライフスタイルとは?】〜「仕事か子供か」二者択一迫らぬ社会 3 〜

Japan In-depth / 2015年5月14日 7時0分

[七尾藍佳]【職住近接、「下り路線」のライフスタイルとは?】〜「仕事か子供か」二者択一迫らぬ社会 3 〜

「職」=働く場所と「住」=自宅間の距離を縮める、つまり「職住近接」の環境があれば、子供とワーキングマザーはより多くの時間を一緒に過ごせます。しかし、現代日本の大都市で働く親にとって「通勤時間」を減らすことはよっぽど恵まれていないと難しいもの。「事業所内保育所」を設置する大企業を紹介するニュースをよく目にしますが、実際には小さな子供を通勤ラッシュに巻き込むことになるため、都心に住んでいる上にタクシー出社を厭わない一部の高収入ママにしか向かない形態です。

だからこそ住宅街にある保育サービス付きシェアオフィスなどを都心に本社を持つ企業が利用することは、ワーママの悩みを一気に解決するポテンシャルを秘めています。しかし、サラリーマン・ママたちからは「うちの会社はそんなことは許してくれないだろう」といった声ばかりが聞かれました。でも、なぜ?と突き詰めて考えてみると、新しい働き方の可能性の芽を摘んでいるのは「社員は本社にまとめて皆一緒に働くもの」という「固定観念」だと思えるのです。そこで、子育て中の女性社員2名が世田谷にあるシェファオフィス中心の勤務体制をとっている企業のケースを見てみましょう。

<子どもと一番一緒にいてあげたい時期にそばで働ける喜び>

株式会社エスタイルは、社員・アルバイト15名に加え、登録ライター300名を抱えるインターネット・メディアに特化したコンテンツ制作・プロデュースを手がける会社。同社はワーキングマザー向けのスマホサイト『BRAVA』 立ち上げに当たって、保育付きシェアオフィスの「マフィス馬事公苑」を拠点とすることを決定。編集長の大倉奈津子さんは、メディア立ち上げの準備作業の間5ヶ月間、馬事公苑で働きました。大倉さんに実際に利用してみた感想を聞きました。

「出産後に今の会社への就職が決まって、当時3ヶ月の息子を預ける所が無かったのですが、こちらの保育サービス付きシェアオフィスの利用が決まったので、一番一緒にいてあげたい時期を近くで過ごせてよかったです。泣けばすぐ飛んでいけるし。特に母乳育児をやっている人にはすごくいいと思います。

世田谷という待機児童ワースト1の自治体で、公的保育システムからはじき出されてしまったら、普通なら復職には二の足を踏むと思いますが、私には自宅近くのシェアオフィスで子どものそばで働くという選択肢があったからスムーズでした」。

<「下り」路線と「徒歩圏内」のライフスタイル>

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください