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[林信吾]【ニートはれっきとしたイギリス英語】~高度福祉国家の真実 7~

Japan In-depth / 2015年9月3日 22時0分

まず第一に、ミュージシャンや作家として才能を開花させることができたのは、ごくごく一部の人に過ぎず、それ以外の圧倒的多数は、ニートと呼ばれるようになっていった。彼らを養うための税負担が、真面目な納税者に重くのしかかったからこそ、前述のように、労働党政権がニート一掃に乗り出す、というような政治状況が生まれたのである。

ちなみにクローズドショップ制は、1980年代に時のサッチャー政権によって、事実上、解体されてしまった。ただしその結果、大規模なリストラに乗り出した企業が多く、失業率はあまり改善されなかった。若者の失業問題は、景気動向や経営形態だけで語り尽くすことはできないらしい。これが第二の問題点だとも言える。

救済すべき貧困とそうでない貧困、とは昔から言われていることだが、失業対策や福祉の問題を考える時、これはいつでも、古くて新しいテーマとなるだろう。

(この記事は、
【最後は国が本当になんとかしてくれる、のか?】~福祉先進国の真実 1~
【英、無償の医療は当然の権利】~福祉先進国の真実 2~
【実は高福祉・高負担な英国】~高度福祉国家の真実 3~
【英、医療の進歩が財政のネックに】~高度福祉国家の真実 4~
【英、無償の医療は「クラウンジュエル=家宝」】~高度福祉国家の真実 5~
【英、定年後切り詰めれば年1回海外旅行】~高度福祉国家の真実 6~ 
の続きです。あわせてお読みください)




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