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[Japan In-depth 編集部]【ジェンダーにとらわれない多様な生き方】〜セクシュアル・マイノリティについて知ろう〜

Japan In-depth / 2015年9月27日 11時0分

[Japan In-depth 編集部]【ジェンダーにとらわれない多様な生き方】〜セクシュアル・マイノリティについて知ろう〜

2012年に行われた電通総研の調査によると、日本人の20人に1人がセクシュアル・マイノリティであるといわれる。とはいえ、セクシュアル・マイノリティについて国民の認識は決して高いとはいえない。今年に入り渋谷区で同性パートナー条例が成立するなど前進が見られる中、セクシュアル・マイノリティの人々を守る法整備は進まず、社会で生きづらさを抱えている人々は多い。

性においてマジョリティと異なることで、当事者たちは不当な扱いを受けるケースが多く、学校や職場などでいじめや差別の対象となってしまうという社会問題につながっている。何よりも人々の知識の欠如や誤解などが差別を引き起こす要因となっていることは明らかだ。そんな中、9月17日、社会で生きづらさを抱える女性の支援を行っているNPO団体(注1)による、セクシュアル・マイノリティについての知識を共有するセミナーが開催された。

長年にわたって当事者たちのサポートを行っている原ミナ汰氏(NPO法人 共生社会をつくるセクシュアル・マイノリティ支援全国ネットワーク 代表理事)を招き、体験を元に、性の多様性について正しい知識や現在の潮流を聞いた。

まず、性の多様性を理解する為には4つの概念があるという。それは:

・身体の性 生物学的にオスかメスか、身体の特徴によりある程度客観的な判断による概念

・性自認  自分は男である、女であるといった主観的概念

・性表現  見ため、男らしさ、女らしさの表現を判断するのは他者であることから社会的性別といえる

・性志向 恋愛感情や性欲がどの性別に向いているか

当事者たちが直面する社会のハードルは、家庭の次にまず学校にある。「文科省でも通達が出ている。学校の中で性同一障害の子供たちや、性的マイノリティの子供たちに対してきちんと配慮しましょう、というところまではいっているが、ではどう配慮すればいいのかというと、まだなかなか細かいところまでいっていない」と原氏はその課題の難しさを指摘した。そして社会人になると今度は職場での知識や理解の欠如による社会的偏見によって当事者たちは「社会的居場所」を失うリスクを負うという。

原氏自身も幼い頃から女という性別に違和感を持ち、性自認でいうと自分は「どうやら男の子ではないか」と思っていた。幼稚園に入ると自身の性的志向を自覚するようになり、年上の女の子に憧れるなど、「異性」として女性をみるようになったという。しかし、10代前半になり、自分を「わたし」とも言えず、「僕」や「おれ」にも違和感が生まれ始め、自身が抱く性別違和が原因となって女子トイレに入りづらくなり、尿意がなくなった結果、腎機能や肝機能を壊してしまった。

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