1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

[安倍宏行]【Buzzfeed日本版はウェブメディアの未来を占う】~元朝日新聞記者が新編集長に~

Japan In-depth / 2015年10月18日 1時16分

[安倍宏行]【Buzzfeed日本版はウェブメディアの未来を占う】~元朝日新聞記者が新編集長に~

Buzzfeed日本版の編集長に16日、朝日新聞デジタル編集部の元記者古田大輔氏が就任したことで、ウェブメディア界隈がにぎやかだ。新規参入により業界が活性化することは大変結構なこと。また、英国BBCも今月日本語ニュースサイトを開設した。海外初の広告ビジネスモデルだといい、こちらも他のウェブメディアを大いに刺激しよう。

Buzzfeedは米国発のバイラル・メディアであるが、その特徴は、政治経済海外などの硬派なニュースからエンタメ、ライフスタイルまで幅広くカバーしていることだろう。画像やビデオをふんだんに使い、SNSで拡散する、という典型的なバイラルの手法を取って成功し、月間2億ユニークユーザーを誇る。日本ではYahoo!ジャパンと組んだ。

さて、古田氏の古巣、朝日新聞はデジタル戦略で先鞭をつけてきた。Japan In-depthチャンネルに今年1月に出演した古田氏は、デジタル編集部にウェブデザイナーやエンジニアの他に、記者経験のある人材も含め、総勢50名近いスタッフが所属していると述べ、同社の力の入れようを語った。そのデジタル編集部は「デジタルジャーナリズム」を追求して来たわけだが、この概念は今でもあまり広まっていないようだ。当の朝日新聞は以下のように定義づけている。

「デジタルならではの新しい技術や多様な表現方法、双方向性を取り入れて、ユーザーに有意義な体験を提供(ユーザーエクスペリエンス)する報道。なかでも、収集したデータを分析し、分かりやすく視覚的に伝える「データジャーナリズム」は、オープンデータ拡大やビッグデータの蓄積もあり、欧米メディアを中心に取り組みが進んでいる。」

つまり、一般的によく聞く「データジャーナリズム」は「デジタルジャーナリズム」の中の一つの手法で、データを使って事象を読み解くものを指す、ということらしい。その「デジタルジャーナリズム」を世に知らしめたのは、2014年ソチ五輪のフィギュアスケート女子フリーが終了し24時間後に、浅田選手に関する記事と写真を印象的なデジタル表現で見せ大きな反響を呼んだ「浅田真央 ラストダンス」だ。

ツイッターやFacebookで拡散され、ページ閲覧数は公開後3日間で100万を超えたという。写真や記事、動画、グラフ、スライドショー、音声などの多様な表現を使って読者を引きつける「イマーシブ(没頭型)・コンテンツ」という手法を導入したことが新鮮だった。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください