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[林信吾]【ハロウィンはキリスト教会の行事ではない】~米で独自に始まった説も~

Japan In-depth / 2015年10月29日 18時0分

[林信吾]【ハロウィンはキリスト教会の行事ではない】~米で独自に始まった説も~

この週末は、いよいよハロウィンの本番である。

キリスト教では、11月1日を諸聖人の日もしくは万聖節と称して、すべての聖人と殉教者を記念する日と定めているが、クリスマスにイブがあるように、この諸聖人の日にもイブがある。英語でハーロウHallowと言うのだが、Hallow's eveが訛ってHalloweenになったものらしい。

ただしこれは、キリスト教会が始めた行事ではない。古代ケルト人、現在スコットランドなどで暮らしている人たちの先祖ということになるが、彼らの年越しの祭りが、キリスト教と融合し、民間信仰のように広まったのだ。

実を言うとクリスマスも似たような経緯で浸透したもので、聖書を隅々まで読んでも、「イエスが12月25日に生まれた」とは、どこにも書かれていないのだが、この件は年末にでも稿を改めさせていただこう。

古代ケルト人は、10月末で1年が終わり、新たな年は11月から始まるとしていた。ちょうど1年の農作業が終わったあたりで、収穫祭と称されていたが、その言葉から連想されるような明るく楽しいお祭りではなかったようだ。

ケルト人の生活圏であるヨーロッパ北部は、冬が長くて陰鬱である。ブリテン島では南部に位置するロンドンでさえ、北緯51度。日本列島の最北端よりもずっと北で、サハリン島の真ん中あたりだ。この時期、午後4時になると大半の車がヘッドライトを点灯している。

つまり彼らの1年とは、実りのない、暗い冬をなんとか乗り切ろう、というところから始まるわけで、部屋に魔除けの飾り付けをして、翌年の平安を静かに祈った。ちなみにアメリカ新大陸が発見される以前は、魔除けのロウソクを飾るためのランタンには、カボチャではなくカブが用いられていた。

同じく魔除けの意味で、あえて死者や悪霊を連想させる格好をして練り歩く風習は、ケルトの一部の部族にはあったらしい。彼らは文字というものを知らず、したがってなんの記録もないので、私としても「らしい」としか書けないが。もしこれが本当なら、ハロウィンと言えば仮装パレード、という図式も、古代ケルトまで遡ることになる。

ただしこれには、異説も多い。子供たちが仮装して練り歩き、近所の戸口で、
「トリック・オア・トリート=ご馳走してくれないと、イタズラしちゃうよ」などと声を上げ、押しかけられた家の方では、縁起がよいとしてお菓子を配る、という風習は、米国で独自に始まったものと考えられているからだ。

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