[Ulala]【袋小路の仏政府とルノー・日産連合の対立】~株主と社員の団結がカギ~
Japan In-depth / 2015年11月8日 23時0分
マクロン産業相は先月10月29日の仏経済紙レゼコーのインタビューで日産に対する議決権付与に反対。3日にも記者団に「日産が不振にあえいでいたとき、ルノーは単独で実行可能だった投資を見送り、支援資金を投資してリスクをとった」とし、「政府は1945年からルノーの株主で、かなりの長期間と言われるかも知れない。2倍の議決権を得る合法的な資格がわれわれにある」と主張。6日にもレンヌに向かう前にも記者団に一歩も譲らないことを伝えている。
一方、マクロン産業相のこの堅固な態度は、フランス全体から支持を受けているかと言えば、そうでもなさそうだ。
4日のル・モンドによると、関係者筋が語る解決策は、「この状態から脱却するには(政府が4月に買い足した)株4.7%を売却することだ」と言う。また同記事では、いずれにせよルノーと日産の関係は見直すべきであると言っており、ルノーの助言メンバーの一人は「お互いにブロックしてしまうので完全な均等にすべきではないが、不均等は信頼の中で成り立つこと」と述べている。
The Huffington Postや、Atlanticoなどのネットを媒介するニュースサイトでも、「最良な選択は今の良い状態を保つことだ」と言う意見がある。
5日、ブルームバーグによると、ルノーの取締役会はゴーン氏を支持するとし、1株1議決権を堅持することは「ルノー・日産提携のバランスを守る方法」であり「取締役会は、この提携がルノーの存続にとって不可欠で、議決権倍増はこれを不安定化させる要素だと考える」と声明を出したと伝えられており、ルノー自体も対政府の構図だ。がしかし、6日に緊急で行われたルノーの取締役会では、政府との対立の解消策はまだ見出せていないようだ。
「仏政府とゴーン氏の力比べ」(レゼコー紙)とも言われている両者の話し合いはすっかり袋小路に陥ってしまっている。今後この状況を変えて行くには、ボルボの時同様に、株主、及びルノー・日産社員らの一体化した団結が大きな鍵となるのは間違いないだろう。
-
- 1
- 2
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
大日本印刷にマネックス系ファンドが株主提案 経営学者、楠木建氏の社外取選任で経営改善狙う
東洋経済オンライン / 2024年4月18日 17時30分
-
サッポロ"無風"総会の背後にファンドとの攻防 「不動産は甘え」、会社は事業再編も受け入れた
東洋経済オンライン / 2024年4月11日 7時20分
-
グラス・ルイス、ゴールドマン会長とCEOの職務分離を提言
ロイター / 2024年4月5日 8時13分
-
米パラマウント、スカイダンスとの合併に向け独占交渉へ=関係筋
ロイター / 2024年4月4日 12時50分
-
ルノーEV新会社アンペア、廉価版「トゥインゴ」の開発開始=関係筋
ロイター / 2024年4月3日 9時40分
ランキング
-
1「金正恩」敬称付けず歌唱 北朝鮮テレビ、親しみ演出か
共同通信 / 2024年4月28日 15時23分
-
2ヘンリー王子が来月イギリスへ一時帰国へ 自身が設立した財団の記念イベントに出席
日テレNEWS NNN / 2024年4月28日 18時4分
-
3AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われた、史上初の「ドッグファイト」動画を米軍が公開
ニューズウィーク日本版 / 2024年4月27日 12時49分
-
4米中西部で竜巻、複数負傷 ビル倒壊、一時閉じ込めも
共同通信 / 2024年4月28日 8時19分
-
5自家製爆弾vs竹やり。牧師が率いる「手作りの内戦」に同行した 国際社会の支援はゼロ。「打倒軍政」を支えるのは市民の熱意【ミャンマー報告】2回続きの(1)
47NEWS / 2024年4月28日 11時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください