[西村健]【東京ブランドを問う、その2:公共性なきブランド戦略】〜東京都長期ビジョンを読み解く! その34〜
Japan In-depth / 2015年11月30日 18時0分
また、「おもてなしの心や親切、誠実さにあふれている街」が、どうしたら自殺者数2620人(平成25年度)、10代、20代、30代の死因のトップが自殺であること、生活への満足度が44%(平成26年度、都民生活に関する世論調査)、都道府県中38位の幸福度(法政大学、幸福度都道府県ランキング)といった状態になるのだろうか。
「あらゆるものが安心・正確・便利で快適に過ごせる」面もあるが、非常に混雑していて、心理的にゆとりのない、ストレスフルな面もある。美味しくない空気、空がみえなく緑や水の憩いが少ない街並み、高度に効率性重視で感性と自由さを制限する公共空間。挨拶も会釈もない、他人に無関心な社会だ。意識レベルでは東京は快適かもしれないが、多くの我慢と諦めのもとにその快適さは成り立っている。
私が東京の独自価値(のようなもの)をまとめると以下のようになる
T:tower(東京タワー、そびえ立つタワーマンション)
O:oriented(政治経済文化、すべての中心)
K:knowledge(知識、あらゆる情報)
Y:yen(円・宴・艶:お金、イベント、華やかさ)
O:ongoing(現在進行中:都市開発も経済も全てが)
こんなところだろうか。TOKYOでまとめられた。
公共性を商業主義、資本主義が席巻し、日本の情報と価値と権力を独占する都市東京。こうした姿を覆い隠すブランドにいかほどの意味があるのか。このようなブランドを守る気概を都民が持てるのだろうか。本物のブランドは「よく見せる」ための虚飾で成り立った物ではないはずだ。
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