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[林信吾]【排外主義の奔流にどう立ち向かうか】~ヨーロッパの移民・難民事情 その13~

Japan In-depth / 2015年12月14日 7時0分

もちろん基本的には、北朝鮮の工作員が混じっている可能性が強いから、という理由で在日に対する排外主義を正当化できないのと同じことなのだが、現実問題として偽装難民がテロに走った以上、この論理で国民の大多数を説得できるかと問われると、なかなか難しいだろう。

現実的な解決策として、いわゆる難民認定に際して、身元や思想的背景をより厳格にする必要はあるだろう。そのためには、中東における情報収集能力を高めねばならないが、これはもともと、日本の外交にもっとも欠けている部分でもあるので、ここに人員と予算を振り向けることは、一石二鳥の効果を生みこそすれ、断じて税金の無駄遣いなどにはならない。

ずいぶん昔に、たしかウィスキーのCFだったと思うが、「悪魔のように細心に天使のように大胆に」というキャッチコピーがあった。日本の難民政策は、寛大な国であるという国際的プレゼンスの確立を目指しつつ、国内の治安維持には細心の注意を払わねばならないという、きわめて難しい事態に直面している。右のキャッチコピーのような精神で、難局を処理できる政治家は現れないものか。

(写真:"Refugees from Syria to Sweden 03" by Frankie Fouganthin - Own work. Licensed under CC BY-SA 4.0 via Wikimedia Commons )

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