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携帯電話業界警戒、締め付け第2弾~各社低料金プラン出揃う~

Japan In-depth / 2016年2月4日 11時0分

携帯電話業界警戒、締め付け第2弾~各社低料金プラン出揃う~

わずか3カ月足らずの携帯電話料金引き下げ論議を経て、総務省が昨年12月に携帯電話大手3社に対し、データ通信をあまり使わないライトユーザー向け低料金プランの導入や販売奨励金の適正化などを要請したが、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの動きは腰が重く、幅広い利用者が料金低廉化の恩恵を感じるまでの変化はなさそうだ。

さらに、料金引き下げ論議で棚上げになっていた「2年縛り」の是正にも3社は消極的。2年契約を条件に大幅割引と途中解約時の違約金を抱き合わせた、いわゆる「2年縛り」は、2年が過ぎた後は自動更新され2年ごとの1カ月間を除いて解約には1万円もの違約金を取られることが社会問題化。国民生活センターなどに苦情が大量に舞い込み、最高裁まで争う事態となっていた。

多額の販売奨励金や割引原資で新型スマートフォンが「実質0円」以下で買える日本独自の販売形態の見直しと合わせて、利用率が9割に達する「2年縛り」を是正しなければ、携帯電話市場の正常化は見込めないが、携帯3社はそろって「2年縛り」を最後の砦とするかのような抵抗をみせている。

2月1日までに3社が打ち出したのはライトユーザー向け料金を追加したのと、割引幅を小さくして「実質0円」以下の端末が姿を消しただけ。長期間利用者向けの新たな割引など携帯料金が安くなったと実感できる施策は見えてこない。

ソフトバンクが先陣を切って1月に発表した低料金プランは、月1ギガバイトのデータ通信と1回5分以内の通話定額などを合わせて月4900円から利用できる仕組み。ドコモは1月29日にはデータ通信容量を家族で分け合うプランを拡充して従来15ギガバイトからだったプランに5ギガバイトを追加。1人当たり月5000円前後で利用可能にした。

2月1日にKDDIが1ギガバイトまでのデータ量を月4900円から利用できる新料金プランを発表。大手3社の低料金プランが出そろった。しかしこれらの料金プランも2年契約が前提。3社にととっては、販売形態の大枠を変えずに、役所から指示されたライトユーザー向け料金プランを追加して、役所の反応をうかがうようなものだ。

しかし、平河町辺りではこんな噂も聞こえてくる。安倍晋三首相の「家計における通信量負担は大きな課題」との発言に端を発した携帯料金引き下げ論議だが、水面下で携帯電話料金の問題を進言した張本人ともいわれる菅義偉官房長官が、業を煮やして業界締め付けの第2弾を打ち出すのではないか、という話だ。

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