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宮崎氏は、貧困地区で子供食堂経営を 「育休」議員の贖罪 その1

Japan In-depth / 2016年2月17日 12時34分

宮崎氏は、貧困地区で子供食堂経営を 「育休」議員の贖罪 その1

 岩田太郎(在米ジャーナリスト)


「岩田太郎のアメリカどんつき通信」


イクメン国会議員として高らかに育休宣言した自民党の宮崎謙介衆院議員(35)が、結婚後の複数女性との不倫を認め、議員辞職を表明した。長男を出産したばかりの妻・金子恵美衆院議員(37)に対しては、離婚を勧める声がネットを中心に高まっている。人生そのものがパフォーマンスで、誠意のかけらもないゲス男は、早めに捨ててしまえ、というわけだ。

筆者は、宮崎氏が人として、父親として、夫として、社会人として、そして議員としても失格の、救いようがない人物だとの見解に同意する。離婚は妥当だと思う。もし子供がいなければ、である。

だが子供が生まれた以上、第三者は安易に離婚を勧められない。片方の親が排除された環境と、父母が心と力を合わせて子育てをする環境と、どちらが子供に安心感と信頼感と充足感を与えられるだろうか。また我々は、宮崎氏を断罪できるほど道徳的に完璧で、子供から父親を奪う権利を持つ、欠点のない者だろうか。子供には、出自と実の親を親しく知る権利がある。たとえどんなに欠けや罪のある親でも、子供にとっては自分が誰であるか、何者であるかを納得するためには、絶対に必要な存在なのである。

宮崎氏と金子氏の赤ちゃん―ここでは仮に、父親の名前から一字取って、「謙二君」と呼ばせていただく―が出生時から重い運命を背負ったことは間違いない。将来、「お前の父ちゃんは浮気者の、信頼できないヤツだ」と、いじめられるかも知れない。いじめられなくても、遅かれ早かれ事実を知り、悩むだろう。

宮崎氏の罪は、本当に重い。彼は記者会見で、「保育器に出たり入ったりする息子を見て罪悪感を覚えた」「罪滅ぼしをしたい」と語った。その罪滅ぼしは国政への再出馬だと考えているようだが、反省していない証拠だ。国民は許すまい。

宮崎氏にとっての真の罪滅ぼしは、誠意を示すために公職やメディア露出を伴う仕事から一生遠ざかることだ。そして、自己の利益のために利用しようとした子供に利用されることだ。宮崎氏のために「子育て」が存在するのではなく、宮崎氏が子育てのために、自己を犠牲にしていくということだ。

宮崎氏は自身の育休をぶち上げた際、「男性の育児参加を推進したい。一億総活躍推進のためにも頑張りたい」と語っていた。その必要性を強調するため、「国会議員は本会議に出るという仕事に加えて、朝8時から部会があり、有権者からの陳情の受け付けや夜の会合など、極めて忙しく年5日程度しか休みは取れない」と言明していた。

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