トランプ・サンダースの「ガス抜き」終了
Japan In-depth / 2016年3月3日 14時0分
その現実的思考こそ、本選で問われる資質だ。誤魔化し、妥協し、信念を曲げる。だが、それが意思決定の方向性に安定をもたらす。結局、そのような「プロ」と素人との戦いになれば、大統領選の行方を左右する無党派層は消去法で職業政治家を選ぶ。
これから本選に向けて、大統領としての、そして相反する利害の調整役としての資質が問われていくのであり、そこはクリントン候補が圧倒的に有利な土俵なのである。彼女には経済政策の強い参謀たちもついている。外交の経験も深い。一方、トランプ候補は何も知らない、何もできない、痛々しい姿をさらすことになろう。共和党主流派だけでなく、無党派層に見限られるのだ。
だが、エリートたる職業政治家のクリントン候補も、米国民の心を一つにし、納得させられる展望を示す力量を持つ政治家ではない。いや、現在立候補中の候補すべてが理念や力量に欠ける。大衆は無力感を募らせ続ける。次回の2020年、東京五輪の年の大統領選では、今度こそトランプ型の候補が勝利する可能性はある。
いずれにせよ、2016年の大統領選の「ガス抜き段階」は終わりに近付いた。後に続くのは、現実的な能力や資質や知識などで、無党派層が両党の候補たちをふるいにかけるプロセスだ。それは、「プロ」が仕切る、サプライズの可能性が少ない、予定調和の世界でもある。マルコ・ルビオ共和党候補やテッド・クルーズ共和党候補にも、まだ復活のチャンスはある。
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