女性のがん予防「健康経営」推進を シンクパール難波美智代代表
Japan In-depth / 2016年3月20日 13時32分
Japan In-depth 編集部(Aya)
一般社団法人シンクパールは、「女性からだ会議®」という子宮頸がんを中心とした女性の健康問題に関する啓発活動を行っている。難波氏は7年前に子宮頸がんを発症し、それがきっかけでシンクパールの活動を始めた。「教育現場で病気のリスクを知る機会がなかった。正しい情報をもっともっと知っていくべきだと感じて、啓発活動を始めた。」と難波氏は述べた。
3月2日、超党派の「乳がん・子宮頸がん検診促進議連」の一周年を記念した講演会が東京・千代田区の参議院議員会館で行われた。取材をした安倍編集長は、「移動検診車が出たのが特徴的。」と語った。参議院会館に呼ばれた二台の検診車、一つは乳癌の検診ができるピンクリボン検診車、もう一つは子宮頸がんの検診ができるシンクパール検診車だ。中はまるで病院のようになっている。難波氏は、「移動検診車も色々な形で実施をして、よりよい設備になるようにアンケートをとりながら訴えていきたい。」と語り、今回の試みがよい影響をもたらすことに希望を示した。
日本では毎年3,000人もの女性が子宮頸がんで命を落としている。発症するのは15,000人にものぼる。さらに、このがんは20~30代で発症する可能性が高い。若くしてがんになることの影響として、「子宮頸がんが進行してしまうと、若くして子宮を摘出しなければならなくなる。子供が産めなくなって、出産自体を諦めなければいけないということが20~30代で起こる。」と難波氏は話した。
予防・早期発見には「ワクチン接種と検診がある。」と難波氏。しかし、日本の検診率は、42.1%と世界の先進諸外国に比べるとなんと最下位レベルだという。世界的な平均は70~80%。日本では2人に1人も検診を受けていないという現状だ。それでも、難波氏が活動を始めた時は20%台だったというので、増加傾向にはあるという。この原因について、難波氏はそもそもの習慣が日本人にないことと、保険制度に違いがあることを挙げた。例えば、アメリカの保険制度では、一度病気になると高額の医療費がかかってしまう。「病気にならないために自分で予防しようと意識が高まっている。」と難波氏は解説した。
検診率をどうやって上げていくかという問いに対し、難波氏は①教育②啓発③社会システムの構築の3つを挙げた。教育については、「小さいときから自分のからだのリスクを知っておくことが大事。」と話し、啓発については、「キャリアのこととからだのことを一緒に考えることが大事。」と話した。
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