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女性のがん予防「健康経営」推進を シンクパール難波美智代代表

Japan In-depth / 2016年3月20日 13時32分

子宮頸がんは20代~30代に多いため、女性のキャリア形成に大きな影響を与える。カナダやオーストラリアでは、それが国の損失になるということを大きく理解しているため、街中で子宮頸がん啓発活動をしているという。「子宮頸がんという病名の認知は高いが、どういうリスクがあるのかということを知っている人は少ない。」と日本の現状について難波氏は語り、今後の啓発活動に意欲を見せた。

日本医療政策機構の発表によると、子宮頸がんをはじめとする婦人科疾患よる社会の損失を数値化すると、年間の損失額は6.37兆円にのぼるという。医療費によるものが1.42兆円、労働生産性の損失が4.95兆円だ。この数値を見ると、検診の重要性を実感させられる。「こういう状況があるということは男性も知っていた方がいい。」と安倍編集長は述べた。また、「親御さんが意識を持って、(自分の子供に)『一緒に産婦人科に行こうね』というくらいがいいのではないのか。親の無関心が大きい。」とも述べた。

シンクパールがこの3月にモバイルアプリのルナルナと行ったアンケートによると、子宮頸がん検診未受診の理由で一番多いものは、「なんとなく面倒で」32%だった。その他に「婦人科に行くことに抵抗がある」「どこで受けていいかわからない」「忙しくて行けない」という意見があった。日本人の検診に対する意識の低さがうかがえる結果だ。

もう一つの大きな予防法であるワクチン接種については、副反応の問題で積極的な推奨を厚労省が止めているため、接種する人は大きく減っている。推奨しないと言っている国は日本だけで、これはWHOにも懸念されている事態だ。実際のところ、副反応によるものかは明らかにされていない。「それに対する補償制度、調査などを進めてもらって、それと同時に私たちがリテラシーを上げて、(ワクチンを)打つかどうか自己決定できるようにすることが重要。そして、国民に必要な情報を国は提供する責任がある。」と難波氏は話した。

今後どのように検診受診率を上げていくかについて、難波氏は「社会のシステムを整えて、検診を受けやすい環境づくりをしていかなければならない。」と述べ、また、「これから未来を築いていく世代に降りかかる病気なので、もっと企業が積極的にリスクを理解して経営者層から取り組んでほしい。」と、いわゆる「健康経営」の重要性を強調した。

(この記事は、ニコ生【Japan In-depthチャンネル】 2016年3月16日放送 を要約したものです)

トップ画像:ⓒJapan In-depth 編集部

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