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特別養子縁組が当たり前になる日

Japan In-depth / 2016年4月4日 23時0分

特別養子縁組が当たり前になる日

  Japan In-depth 編集部 (Erika)

4月3日に、日本財団が主催する「よ~しの日2016」が東京・虎ノ門の日本財団ビルで行われた。このイベントは、4月4日の「養子の日」にちなんで、「特別養子縁組」をより多くの人に知ってもらい、理解を深めてもらうことを目的としたイベントである。主催の日本財団は3年前、特別養子縁組の普及のため「ハッピーゆりかごプロジェクト」を立ち上げた。

 イベントは二部構成で、第一部はラジオ番組の公開収録という形でトークが行われた。対談者は、歌手のダイアモンド☆ユカイ氏、電通ソーシャル・デザイン・エンジン代表の並河進氏、慈恵病院理事長・院長の蓮田太二氏、日本財団の高橋恵里子氏の4人。また、実際に特別養子縁組をされた親子や里親の女性も登壇した。

 そもそも特別養子縁組の目的は、跡取りがほしいからといった普通養子縁組とは違い、あくまで子どもの福祉のためである。貧困や、望まない妊娠等で生まれてきた子どもたちも暖かな家庭で育っていくための制度だ。ゆえに、戸籍上は「長男」「長女」と記される。

 慈恵病院の理事長で、いわゆる「赤ちゃんポスト」を2007年に設置した蓮田氏は、乳児院から養護施設に移る、という制度に危機感を示す。現在、何らかの事情で両親と一緒に住むことができない3歳以下の子どもたちは、まず乳児院に入り、3歳を過ぎたら児童養護施設に移ることになっている。

 乳児院で、親だと思って接してきた大人たちと引き離されることによる、子どもたちの心的ショックは大きい。こういった制度そのものを「虐待」だと指摘し、日本全体が変えていかなければならない、と話した。同時に、幼いうちから実の子として育てることができる特別養子縁組の必要性を強調した。

 登壇した岸本夫妻は、7歳の実子の女の子に加え、1歳の養子の女の子と特別養子縁組を結び育てている。実子の子と養子の子との間に大きな違いはなく、実子の女の子はおむつを替えてあげるなど、「姉」として、よく面倒をみているようだ。

 また、里親歴13年のホッブスさんは、家庭に恵まれていない子どもたちに何かをしたい、という気持ちで里親登録をしたという。現在も4人の血のつながらない子どもたちを育てている彼女は、里子同士が互いの境遇を共有できる点で、複数の子供たちを育てることのメリットを見出していた。

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